Isle of Dogs

オスカー直前、映画館に足繁く通っていたときに散々これの予告編を見ていたので、なんとなく「もう見た」気になっていたけど、面白かった。かわいらしさの中に今の政治問題が盛り込んであるのも(わかりやすいけど、わざとらしくはない盛り込み具合がよかった)、声優たちが豪華なのもよかった。 ウェス・アンダーソンといえばミニチュア、という図式が私の中にはあって、勝手に「仲間意識」を持っているので、何をしても手放しで喜んで見てしまう。 http://www.imdb.com/title/tt5104604/ 犬の鳴き声は日本語で「ワンワン」最近読んでいた本の中に、中国の荒野を駆ける犬(?)みたいな動物を「王」(ワン)と呼ぶとあり、ひょっとしてワンワンは「王王」なのかもしれないと思ったが、ネットで調べたわけでもないので、誰か教えて。

12 Angry Men + To kill a mocking bird

「12 Angry Men」 ヘンリー・フォンダは別に好きでも嫌いでもない。この映画では正義感満々そうな役で、全体的に説教臭い話だったらいやだなと思っていたところ、老婆心の芽生える年にもなると、いろんなことが見えるようになり、結構堪能できた。 グループで見に行ったので、その後、パブになだれ込み、陪審員が男ばっかりなのに、あの部屋には「女子トイレがあった」と主張する人がいて大騒ぎになった。男子トイレのシーンはあったけど、女子トイレがあったかどうか私は覚えていない。この映画が製作された頃のアメリカには、女性陪審員は存在せず、いつから女は陪審員になれたのかは州によっていろいろ違うので揉めた。 こういうときデジタルネイティブ世代なら、さっさとスマホを出して検索するのだろうが、いかんせん、定年退職して○年、という人もいるメンバーではスマホがなかなか出てこなかった(そんな人もスマホは持っているけど)。 「To kill a mocking bird」 好きな映画なので何度か見ているけど、細部を忘れているので毎回新鮮。最後に登場する近所の「危ないお兄さん」は今で言うペドフィリアの傾向のある人ではなかろうか、と思って、それはそれでゾッとした。この映画が大好きだという人は多くて、「絶対にハリウッドにリメイクしてほしくない!」と言っている人もいる。私は、リメイクするなら、やっぱりこのペドフィリアのお兄さんをしっかり料理してもらいたいと思う。 どっちの映画も「法廷ドラマ」だけど、今の法廷ドラマと違ってペースがのんびりしてるよな。 最近モノクロ映画のグループに入った。新メンバーの私は、みんなに名前を忘れられ「ヨーコ・オノ」と呼ばれている。「人種プロファイリングだ!」と抗議したけど(冗談で)、「実はヨーコにはキョーコという娘がいるからいいのだ」と言われた。本名をちゃんと覚えているなら、本名で呼んでもらいたい。が、年寄り相手にこれ以上言っても仕方がないので放置してある。グループには若い子もいるけどね。 メンバーのひとりが車椅子に乗っていて、いつもTTCのWheel Transに乗ってやってくる(障害者用の公共交通サービス)。映画を見た後、ビールを一緒に飲み、またそれに乗って帰っていく。トロントのこういうサービスはいいなとよく思う。

Red Sparrow

UKでロシアのスパイが殺されかけて大騒ぎになっているなか、とてもタイムリーな内容! というわけで観に行った。ひょっとしてジェニファー・ローレンスがボンドガール的な役回りでがっかりするかも…… と思っていたら、全然そんなことなかった。よかった。 とにかく話の筋がややこしく、たとえ英語が母国語の人でも何が何だかわからなくなる。混乱したまま「まあでもジェニファーの裸が見れてよかった」とお茶を濁して帰る人たちもいれば、私たちのように、こんがらがった糸を解くため、その後パブに行って話し合う人もいた。 ビールを頼むのも忘れてしまうほど、一体何がどうなって、誰が誰を裏切っていたのか、整理するのに40分ぐらいかかった。 同じ店に、同じ映画を見て、同じように映画について話し合っている人たちが何組かいて、ロシアがどうのこうの、CIAがあーだこーだ、と会話が漏れ聞こえてきた。 普通の暴力と性暴力が満載でリラックスして見る映画じゃないけど、内容が古臭めで面白かった(個人的に近未来的なものより、こういうもののほうが好きだから)。バカバカしくて吹き出してしまうシーンもあったしな。 http://www.imdb.com/title/tt2873282/

Lady Bird

オスカー授賞式は終わったけど、余韻冷めやらぬうちに見ておきたかった映画を観る。昼間ずーっと家に篭って仕事しているので、夜の遅い時間に映画館に行きたくなるだけのことのような気もするが。 カリフォルニア州の州都なのに馬鹿にされるサクラメント。州外に出ていって、サクラメント出身と言ってもわかってもらえないから、つい「サンフランシスコ出身」と言ってしまう、まっ平らな町サクラメント。だけどだけど、別に嫌いじゃない町、サクラメントの話。 http://www.imdb.com/title/tt4925292/ 後ろに、主人公に感情移入しすぎて、映画の話を先取りしてコメントするおじさんが座っていて、 主人公が合格通知らしき封書を開ける前に「合格だ」とか、母親と主人公が喧嘩しているときに「そうだ、数字を言え、数字を!」とか、親友を裏切りそうになる主人公に「あかん、それはあかん!」とか言っていたので、若干感動が薄まった。 ああ、若いって恐ろしくバカ。でも自分も同じぐらいバカだった。 観衆も若さを持て余している女の子を応援しながら笑ってみてるところが、映画よりもよかったかも。でも割と好きな話だった。監督の女の子も好き。 この映画にも「Call me by your name」の若い男の子が出ていた。オスカー授賞式を一緒に見ていた友たちが「Call me by your name」を見ていなかったので、「誰これ? なんて美しい子なの!」と喜んでいた。 オスカーを見ている間、「あ、この人好き!」「このドレス、チャイナタウンで10ドルで売ってるビーチドレスにしか見えない」とか散々なことを言って楽しんだ。時々、「あ、あの人知ってる? あの人あの人! あの人好きなんだよね。あれに出ている人! あの人と結婚している人! うーん、あの旦那さんの名前なんだったかな」などという会話になり、全員スマホを片手に持っているのに、検索ができない事態も頻発…… やっぱりオスカーナイトはいいねぇ。

The Florida Project

ウィリアム・デフォーが「こんなおじさんいるいる!」と思わせる見目姿で、ちょっと好きになった。が、映画そのものはあんまり笑えない。苦笑いぐらい。フロリダの明るい太陽と、暖かさと、ディスニーの近くってことでピンク色の眼鏡で見てしまう。こういう家族は北国にもいるけど、やっぱり漂わせている悲壮感が違う。フロリダならTシャツと短パンで生きていけるし。ああいう環境の中で、いくら親切な人がいても、世間はどの辺で一線を引くか、がアメリカっぽかった。 映画館はいっぱいだった。エンディングが意外だったので、客がざわついていた。ざわついて、エンドロールが流れ出すと、ささーっと立って帰る人続出。エンディングについて話し合いたかったのかも。 オスカー受賞式の日まで、あと1本か2本みたい。。。でもあんまり出掛けられない。。。 http://www.imdb.com/title/tt5649144/

Three Billboards Outside Ebbing, Missouri

女盛りを過ぎた熟年女性の怒りが炸裂しているのが、すごく面白かった。子どもを失った事実も含め、「おばちゃん」という存在がいかになめられているかを証明してて、それがこんな映画に昇華するんだというのが新鮮だった。 救いようもなく終わるのかと思ったら、サム・ロックウェルが黒焦げになって生まれ変わったので、ほっとした。 ミズーリの田舎に絶対行きたくない。まだ行ったことないけど。 http://www.imdb.com/title/tt5027774/ この映画の話をしていて、整形しないでそのまま自然に年を取っていった女優と、いじりすぎた女優を挙げていたら、メグ・ライアンを挙げる人が多かった。美人というより「かわいい」部類の人だったので、いじらなければもっと一線で頑張れたのに、という残念度が高そうだった。

I, Tonya & Call Me By Your Name

I, Tonya 去年の『Jackie』もそうだったけど、「ひょっとしたらこうだったかもね」と過去を振り返るモキュメンタリーはとても面白い。もうアメリカ女子フィギュア界のあの大事件をリアルに覚えている人にとっては、おもしろすぎ。しかも、私はいわゆる「ホワイト・トラッシュ」な町にひと夏ホームステイしたことがあり(しかも87年か88年だったと思う。)、「うわ!(ああいうところに)行ったことある、(ああいう人たちを)見たことある、(ああいう感じの人と)しゃべったことある!」の連続だった。 http://www.imdb.com/title/tt5580036/ Call me by your name 思っていた以上によかった。すごくよかった。そして、桃を見る目が変わった。もも… モモ… 桃!! 「君の名前で僕のこと呼んで」などという睦言は同性同士じゃないと笑っちゃうね。 あの主人公の相手役はチラチラとよく出てくるね。『ソーシャルネットワーク』の金持ちの双子役、エドガー・フーバーの恋人役とか。ちょっとアナザー・カントリー的(お金持ちの子が行く全寮制の私立男子校が似合うって意味とゲイっぽいって意味)で、乱れた前髪がよく似合う、好みのタイプ。 北イタリアのああいう町に住んでみたい、何もせず、ぶらぶらひと夏過ごしたい。 http://www.imdb.com/title/tt5726616/

Phantom Thread

宇宙人だとか、エイリアンだとか、宇宙戦争だとか、アンドロイドだとか、もうそういうのはお腹いっぱい! と思っていた私にはうれしい映画。やっぱり人間ほどわからないものはない! ハイファッションの世界といえばアナ・ウィンター。売り切れ続出で書店から一瞬姿を消したトランプの話題本「Fire and Fury」にもチラっと出てくる。駐UKアメリカ大使になりたいらしい。オバマ政権のときになれなかったから、トランプ政権発足が決まるとすぐにトランプタワーに詣でたらしい。この映画はアナ・ウィンターに全然関係ないけどね。 高級そうな布に囲まれて、すごく大きな裁断テーブルがあって、手芸好きにはたまらないシーンもいっぱいだった。 ダニエル・デイ・ルイスは好きな俳優の1人。引退表明してるからこれが最後になるのかな。残念。

The Greatest Showman

やっと見た! ヒュー・ジャックマンもいいですが、私はザック・エフロンがよかったです。ザックがロープにぶら下がってラブソング歌ってるシーンが一番気に入った! 観客は圧倒的に若い子(私より)ばかりで、もしかして「ハイスクール・ミュージカル」世代? と思ってしまいました。公開されてからずいぶん時間が経っているせいか、勝手に一緒に歌っている人もいました。 話の筋は、まあバカバカしいですが、そもそもミュージカルは、普通に言ったりしたりしたら、こっ恥ずかしいことを大声で歌い飛ばすものなのです。一応、実在の興行師の話ですが。。。何事もポジティブに考えると、こういう話に仕上がるんだな、と闇を好みがちな私は思いましたです。キャストの中では唯一影のあるミシェル・ウィリアムズでさえも、闇の嵐を呼ぶことは叶いませんでした。少女漫画風のありえなさが満載。最後のほうで、ザックもヒューも燃え盛る火の中に飛び込んでいくところなど、最高でした。ゲラゲラ笑いました。 http://www.imdb.com/title/tt1485796/

The Shape of Water

ちょっと前にAGOへギレルモ・デル・トロの展示会を見に行き、助走をつけた感じで「The Shape of Water」を見に行った。 残酷でグロくって、エロくもあり、愛もある。「ひぃ~」と目を塞ぎながら見たけど、とてもよかった。パンズ・ラビリンスと同じぐらいに好きだ。トロントのElgin劇場が何度も出てくるから、地元民は喜んでいた。撮影がトロントとその周辺で行われたとか、監督がトロントの住人だとか、地元愛をくすぐる要素が多いせいだな。私もテンションがあがった。 映画を見る前に、ラジオ番組のインタビューでデル・トロが、あの「魚人」は日本の鯉の版画にインスパイアされて作ったと話していた。鯉というよりカエルっぽい、と思っていたら、最後のほうできれいに光っていた。それより、オクタビア・スペンサーの顔が半魚人っぽい。 http://www.imdb.com/title/tt5580390/ 半魚人といえば、昔会社勤めをしていたとき、ランチによく通ったタイ料理の店に、半魚人にそっくりなタイ人の女の子が働いていた。私たちは愛情を込めて「ハンギョドン」とあだ名をつけ、ハンギョドンも私たちのことを気に入っていた。いつも同じ麺を注文していたので、ハンギョドンは「あんたたちが今日食べるものを当ててやろうか」と自慢げに話しかけるようになった。そしてそれが私たちの「お約束」の会話になった。ハンギョドンは半魚人にそっくりなだけあって美人じゃないけど、ハンギョドンの同僚にすごく美人のタイ人の女の子がいた。その子は、いつの間にか、お客さんらしきアメリカ人白人男性といい仲になっていた。 回りくどい話になったけど、ハンギョドンとオクタビア・スペンサーは似ている!