「赤ワインをこぼしたら、すぐに同じ場所に白ワインをぶっかけると、シミにならない」 という話をよく耳にするけど、なかなか実践する機会がなかった。これまでにワイナリの人などワイン関係者に真偽を問うてみたけど、「ホントだよ」といいながらニヤニヤする人が多かったし。 金曜の夜、話に夢中で、赤ワインをテーブルにぶちまけてしまった。ほとんどは自分の着ていた白いリネンのシャツにかかった。裾あたりが真っ赤に染まるほどぶちまけた。 チャンス! 家に帰ってから(こぼしてから2時間後ぐらい)、残りものの白ワインにシャツを浸し、絞った。赤ワインのシミは取れない。この時点では。 二日後の日曜日、そのシャツを洗濯機で普通にほかのものと一緒に洗濯。 わーお!取れた! 凝視するとシミはわかるけど、どうせ普段着なんだから、ここまできれいになれば文句なし。
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ナンシー尽くし
こんなにナンシー関を一気に読むと、彼女の霊に取り憑かれて、万事ナンシー目線になってしまう。意外と伝染性が高い。 これだけ読めば、もういいだろう、と思ったりもするが、多産なエッセイストだったことをしみじみと思い知らされるほどの数の本が出ている。これだけ読んだらかぶっているネタもあるだろう、と思ったら、そうでもない。 「雨天順延」の大月隆寛の解説がよかった。 でも、これだけ時差をおいて一気読みすると、ソーシャルメディアがなかった時代の話だな、と思う。古臭いっていう意味じゃないよ。「衆目」の位置づけがテレビと週刊誌だけだったんだなぁ... というだけの話。でも、もしソーシャルメディアの時代に彼女が生きていたとしたら、もっと忙しかっただろうね。 注)一番最後のトリビュートは未読。
Transcendence
なんかつまらなかった。ジョニー・デップは好きだったけど、もうなんかお腹いっぱいになった気がする。まず、ジョニーは「ファンタジーの世界の気狂い博士」なら似合うけど、「現実の世界の本物の博士」にはそぐわない。本当は馬鹿なのにたまにすごい言動で世間を驚かす天才は似合うけど、本当に頭がよくて研究を生業にするような人を彼に演じさせるには違和感がある。ジョニーがこの博士を演じることが「自己超越」だよな... と虚しく感じた。 ローレンス・バークレー国立研究所がもっともらしく出てきたけど、そのあとのバトルが陳腐すぎた。ま、でもバークレーやサンフランシスコの景色が美しくて懐かしさがこみあげた。 唯一よかったのは、クリフトン・コリンズ・ジュニアが出ていたことかな。今回もいい脇の固め方だった。 http://www.imdb.com/title/tt2209764/
祖国とは国語
藤原正彦、2冊目。 先に読んだ『日本人の誇り』に対しては、知的環境に恵まれている人独特の高圧的なものを感じて「なんだかね」と思ったのが正直な気持ち。でも、『祖国とは国語』のほうは、前半部分は『日本人の誇り』と似た論調だけれど、もっと柔らかな、作者自身の生活周辺事情を綴ったエッセイも収録されていて、「アラ、こんなに愉快な人だったとは!」と読んでいるほうの私の気持ちも柔らかに。最初にこっちのほうから読めばよかったな。 文庫本の最後には「満州再訪記」というのが収録されていて、これが泣けた。藤原さん一家は満州引き上げ組み。80歳を超えた母親や家族を連れて満州を初めて再訪する話。2002年の「考える人」が初出だから、その少し前に長春を訪ねたのか。 最近我が家では第二次世界大戦の頃のアジアの話をよくする。なぜかよくわからないけど。それで映画の「ラストエンペラー」の話になり(今となっては随分昔の映画のような気がする)、溥儀が清朝最後の皇帝であり、満州国の皇帝であることを、教授がようやく理解した。清朝のラストエンペラーであることは知っていたのだが。国際結婚していて伴侶が北米の人で、さしてアジア通でもない人に、この事実がどれぐらい知られているのか、知りたくなってきた。そんなところに、藤原さんの「満州再訪記」を読んだから、俄然長春あたりに行きたくなってきた。ウチの妹は中国語が話せるので瀋陽には仕事で行ったことがあるらしい。 『祖国とは国語』で、「論理とは普遍性のない前提から出発し、灰色の道をたどる、(中略)そこでは思考の正当性より説得力のある表現が重要である」と藤原さんは言う。妙に納得した。私はアメリカのCNNの国内向けのニュースが嫌い。「普遍性のない前提」から出発するのはいいとして、「灰色の道をたどる」のもいいとして、説得力というよりは、執拗にがなりたて、絶対に相手の意見には屈しないことにより「ニュースのエンタメ性」を高めている。そういうことは誰にでも、子供にでもできることなので、「何とかしてほしい」と思いながらぼうっと見てしまう。というか、途中で口を挟み合うのは、「説得力のある表現」を互いに準備してきていないから、故意にやってるんじゃないの?とすら思う。「たまには黙って人の話を聞け!アンダーソン・クーパー!」とよく思う。
何が何だか(手芸とファンシーについて一言感想)
「ヤンキー文化」を引き合いに出して現在の日本を語る記事を最近多く目にする、という話から、「ヤンキーを公約数的に捉えて面白いことを言い始めたのは、ナンシー関じゃないか?」ということになり、いったんそういう視線でものを見てしまうと、すべてが彼女を元ネタにしているように思えてくる。そんなわけで、今ものすごく内輪で彼女が再評価され、その著作の貸し借りが頻繁。 今借りている「何が何だか」に「日本のほとんどはサンリオとヤンキーで出来ている、と言ったのは誰だったろうか」と書いてあったので、ナンシー関が大元ではないことが発覚した。今日の重要発見。 しかし、それだけにとまらず、「ファンシー」文化のタチの悪さについて言及していた。「ファンシー」とはおしゃれ生活雑誌、子供&一部の大人ファッション雑誌などでよく見かける「カワイイ」文化のことを指すらしい。「カワイイ!」とは「最強の万能感覚」で「複雑な心象を言語化するのを放棄する」言葉であるらしい。手芸文化にも「カワイイ」ははびこっている。きのこ、りんご、森の動物、鳥、にゃんこ、ワンコ、そしてマトリョーシカ… はすべて「カワイイ」の記号だ。 私の好きな番組のひとつ、Portlandiaのかなり最初のほうのエピソードで「Put a bird on it」というのがあった。ハンドメイド文化を茶化して「何にでも鳥のモチーフくっつけちゃえ!」という話で、最後は本物の鳥にグチャグチャにされてしまうのだが、非常に面白かった。「ファンシー」は世界的な現象で、別に害があるわけでもないし、からかいづらいものであるかもしれない。かくいう私もマトリョーシカをはじめ、全体的に「かわいい」ものを代表するモチーフが好きだしな。 でもかわいいものを消費しているだけの時点なら、ちょっと小馬鹿にしたりできるけど、本気で(私のように)誰に頼まれるわけでもなく、せっせせっせと何かを作っている人、「これでいつか何かを作れるかもしれない」とリボンの切れ端などを溜め込んで、家の中の整理が出来なくなっている人たちにとっては、「ファンシー」に便乗させてもらうことは重要である。だって、手芸が趣味な人は「手を動かしている間の幸福感」が重要だから。とにかく何か作りたい。でも最初からデザインしていたのでは作業に辿り着くまでに時間がかかる、折角時間をかけて作るのだから人にウケがよいものが作りたい、ということで「かわいいレシピ」が求められる。作っては人にあげたり売ったりしないことには、家の中にどんどんモノがたまっていくだけだ。回転させるには人に求められることが重要だ。私など毛糸を買いすぎてその収納場所に困っており、毛糸を消費するためセーターを編んだりするが、毛糸がセーターに変身したからって収納場所が増えるわけではない。形が変わっただけ。そしてこれは編みものを趣味にしている人たちの万国共通の悩み。編み物ブログを徘徊してみれば、必ずそういう「悩み」が吐露されているのを目にする。 手を動かしていないと不安になる。 テレビ見ながら手を動かしていたい(マルチタスクしたい) 毛糸を買い込んでしまう。 収納場所がなくて収納オタクになってしまう。 収納しきれなくて半ば強迫的に編む。 手持ちの毛糸だけでは足りない編図を見つけ、また毛糸を買う。 こんなに作ってしまうなら、クラフトフェアに出たほうがいいんじゃないか、とさらに材料を買い込む。 家庭内でケンカになる。 ジャッジ・ジュディを家に呼びたくなる。 手芸に過度にかかわると、生産的なことをしているはずなのに「病んでいるのでは?」と思ってしまう(思われてしまう)。だから、ハンドメイドしている人を「ファンシー」にどっぷり浸かっている人ということで軽々しく小馬鹿にするのは気が引ける… ということでハンドメイドは内輪だけで盛り上がりを見せ、外部者は見て見ぬふりをする、という結果になっているような気がする。アニメが一部のオタクを超えて市民権を得たのと違い、手芸はおそらくずっと隠れたところでしか流行らないような気がするのも、どこか切実なところがあるからかもしれない。 ナンシー関の読みすぎ…かな。
Mad Menとスタークロシェと、ガラスの破片
アメリカのドラマの中ではMad Menがかなり好きである。先週日曜日にとある店でMad Menの最終シーズンを60年代のファッションで見よう!という企画があったので、参加意欲満々だったものの、シーズン6をまだ全部見ておらず最終シーズンを見る勇気がなかったのと、見せびらかすに値するビンテージの洋服が手元になかったため諦めた。ビンテージ・カクテルや60年代トリビア、ダンスなどなどがあったらしい。残念至極。まあそんなトコに出掛けたって、ボーッと人の観察に励むだけなんだけど。 しかし、最大の不参加理由は、家で「この野郎!」とワイングラスを自分で割ってみたのですが(怒りを示すための行為として)、あろうことかそのガラスの欠片を踏んでしまい(掃除機を動かしている最中に)、歩行困難になったためです。破片といっても極小で、今だに足の裏に突き刺さっているのか、油断して歩くと痛い。 誰だったか、無性に腹が立ったときのために、安い食器を買っておいて、それを布巾に包み、さらにシンクの中でバーンと割る、という方法を編み出した話を聞いた。感情に任せてお気に入りの一枚を割らないように、飛び散った破片の掃除しなくてもいいように、という計算され尽くした素晴らしいストレス発散方法だったのに、私の準備は足りてなかった。それどころか、赤ワインが入ったままのグラスを投げつけた。 復習を兼ね、Mad Menのシーズン6を見ながら、スタークロシェを練習してみた。ちょっとビンテージな編地じゃねーか!Mad Menは60年代ニットウェアの宝庫だよ。
日本人の誇り、などなど
仕事で久々の徹夜だった。「締め切りは土曜日の朝」のお達しの後、音信は途絶えたのだから向こうも切羽詰まっているんだろうな、という雰囲気。いくつか送られてきたファイルの中の1つが、最近IPOに漕ぎ着けたCEOと社長の挨拶文だった。ここに至るまでの様子は一部始終仕事を通じて知っていたし、万感胸に迫るものがあった。きっとこれを抱えて投資を呼びかける行脚に出るのかも。 しかし、超夜型の私でも徹夜は堪えるな。頭がぼうっとする。 最近政治活動に熱心な人に「お前に話したって時間の無駄だ」とズバっと目の前で、何の因果か言われた。その人と直接政治の話はしたことはないので、私のアジアの諸事情に関する考えなど知るはずもないため、本当に急いでいて時間を無駄にしたくなかったのだろうか?と頭の中は「???」のハテナマークでいっぱい。しかし、私は人からチャラついている人と思われがちなので、そこから来る誤解かもしれない。でも人としてもうちょっと大事にしたほうがいいことあるんじゃないのかしらん、とも思った次第。 本の貸し借り頻繁な読書仲間の間でこれが回っていたので、まずは「日本人の誇り」を読んでみた。この歴史観は、この間日本帰国中に、靖国神社の遊就館で歴史の説明を読んだときの、ハっとしたことの理由をうまく説明していると思う。遊就館での歴史説明は戊辰戦争から始まっているから。単に幕末の動乱期に死んだ兵士たちも靖国に祀られているから、ということ以上の歴史の流れがそこには説明されていたと思ったので(←ちょっと記憶が曖昧になってきているけど、ハっと思った気持ちは本当)。 ま、だからと言って、全部に同意するわけでもない。やっぱり私はこういうの読んでも、気心の知れた仲間と感想述べ合うのが限界ね。政治の話は静かに風通しのいい中でないと話すの苦手。
The Grand Budapest Hotel
ストーリーもビジュアルも大変に面白うございました。ウィリアム・デフォーが特に面白かった。私はこういう話が大好きです。 この間日本帰国中に友達と「ジオラマ撮影」で盛り上がったのですが、映画が全体的にジオラマ撮影のようでした。ラジオのインタビューでウエス・アンダーソンが「ミニチュア好きだ」と言っていましたしね。シカゴの Museum of Science+Industry にミニチュアコレクションがあるのだとか。行ってみたい。 http://www.imdb.com/title/tt2278388/
マトリョーシカのハサミ
日本から送られてきた贈り物。 かなり色気のあるマトリョーシカ。 糸きり鋏として使おう!
ENEMY
何度も書いたり話したりしているがジェイク・ギレンホールが結構好きでして。下から見上げるように彼の顔を撮ったところが好きでして。 この映画の予告編を見て「うーん…なんだかありがちな映画なのかも」と思い込んでしまい、重い足を運んで映画館に出掛けたところ、単なる思い込みに過ぎないことが発覚し、大満足して帰ってきた。「何処見てもジェイクだらけ」というだけでなく、トロントの町並みの大して美しくもない部分が美しく撮影されていて、映画の最後で「ギャハー!」と私は声をあげて笑ってしまった。 そして最後のクレジットの部分が、昔なつかしの70年代のテレビ番組みたいで「いいなぁ」とうっとり見惚れることができたのもよかった。 しかし映画がお気に召さずに途中退出したお客さんも数人いたので、万人には受けない作品であることは間違いない。 映画鑑賞後は、コレについて語らずにはいられない!というわけでスマホで情報検索しつつ、教授と語り合った。「○○は何を象徴しているのだろう?」と象徴探しにお出かけになる彼に、「私だったらどっちのジェイクが欲しいだろう?」と淫らな想いに耽った。 http://www.imdb.com/title/tt2316411/
