衝撃的なタイトル… 『アシュリーの戦争』のことをFBで書いていたら、知人が紹介してくれたので読んでみた。第二次世界大戦でドイツがソビエトに攻め入ったときに、祖国を死守しようと自ら前線に赴いたソ連のうら若き女性兵士の回顧録。その多くはティーンエージャー。戦後は「女なのになぜ?」と白い目で見られ、兵士であったことを長い間隠しながら生きてきた人たち。
ウィキペディアを読むと再刊が難しかったことが書いてあった。今こうして読めるのはラッキーなのだな。
やっぱりこの本でも、体が小さくて軍服がブカブカとか、男性用の下着を支給されていたり、軍靴が大きすぎて靴が脱げたとか、トイレや生理の問題もちょこちょこと出てくる。前線に現金を持っていっても何の役にも立たないから、カバンにチョコレートをいっぱい詰めて持って行く女の子の話とか、砲弾が飛び交うようなところで、女らしさを取り戻すためにお裁縫したりするエピソードが切ない。
しかし読んでいて感じる切なさも「ドイツに一方的に侵攻されたソ連」という背景があるからなのかな。逆にドイツ軍に女性兵士がいたとしてもそんなに切なくならない気がする。ここに出てくる女の子たちは「愛国心を強く持つように教育を受けてきたし、(女のくせに)なぜ戦った?と聞かれても困る」と戸惑っていて、その背景も気の毒。沖縄のひめゆり部隊の女学生に対して感じるのと同じような気持ち。同じ第二次世界大戦でも、太平洋側に侵攻してきたソ連の話だと、そこにうら若き女性兵士がいたとしてもこうはならない。
なんというか、大きなものに翻弄されて抗えない運命の中でわずかな抵抗したという構図は、人の心を揺り動かすのに非常に大事な要素であるな、と思った次第。

