On Chesil Beach

やっと見た! 新婚初夜の壮大なお話。邦題は『追想』。 原作だともうちょっと深刻に書かれているんだと思うけど(まだ読んでない)、映画では、闇の部分は匂わせる程度になっている。主役の女の子をシアーシャ・ローナンが演じてるから軽妙に思えるせいもあるかも。割と最後まで、「ええっ? それってもしかして?」「まさか、そういうこと?」と匂わせるだけ。わからない人には、わからないかもしれない。 イアン・マキューアンの小説の世界(人生のとんでもないすれ違い)が好きじゃないと、面白くないかもしれない。私は大好きだけど。

Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile

『ハイスクール・ミュージカル』を頻繁に見ているからなのか、ザック・エフロンがらみでネットフリックスに『Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile』を勧められ、見てしまった。この映画では、ザック・エフロンは踊っても歌ってもいないけど、連続殺人犯(サイコパス)、テッド・バンティを演じてる。なんかすごいはまり役で、怖かった! そしてテッド・バンティについての長い長いウィキペディアページ(英語)も読んでしまった。もう絶対、森の中にハイキングになんか行かない! こそっと面白かったのが、検事役でジム・パーソンズが出てきて、もうシェルドンにしか見えなかったことと、『シックス・センス』のハーレイ・ジョエル・オスメントが出てきたことかな。

Sunset Boulevard

まだまだ外出となると不安が募り、考えただけでもめまいがしそう。でも不自由で外出しづらいなどと、いつまでも言っていられない。足が不自由な白黒映画の仲間と、「一緒に映画を見に行こう!」と話がまとまり、『Sunset Boulevard(サンセット大通り)』を見に行った。 ウーバーに乗らなければ行けないので、かなりお高い映画鑑賞だが、家にずっといるのも気が滅入る...... てなわけでGO! お互い足が心配なので上映時間の1時間前に落ち会う約束をした。案の定、友達はぎりぎりだった。彼女は杖仲間でも、松葉杖ではないのでポップコーン片手にやってきた。「食べる?」と勧められ、手を伸ばしたら、私の松葉杖がポップコーンの袋をなぎ倒してしまった...... で、映画の話。 昔々、まだ自分の若さがしたたり落ちるほど溢れているときにこの映画を見たことがある。でも当時は、このストーリーの中の大女優の心境を深く理解していなかった。女優は50代(たぶん50代前半)。過去の栄光に、時代にそぐわなくなった才能に、衰えた美貌にしがみつき、若い頃の自分にがんじがらめになっている彼女の気持ちが、今はよくわかる!! なんだろうな、潮目を見極めて、時流に乗るって一種の器用さが求められるけど、「器用に生きる」って小賢しい感じがする。人生に美学をもっている人なら、器用になろうとは思わないかも。 と杖をつきながら2人で語り合った。 白黒映画の仲間は杖仲間。「こんな偶然ってないよね。記念にセルフィー撮ろう!」ということになった。すると、映画館の人が「レッドカーペットが敷いてあるから、そこで撮ってあげようか?」と写真を撮ってくれた。ふたりとも大爆笑で幸せな一枚(ここでは顔出しできないが)。 その後、すぐ近くのレストランに行き、ごはんを一緒に食べた。ヒマそうなレストランってありがたい。ふたりで世の中の「障害者用ボタン」の位置とか、エレベーターの場所などの話題で盛り上がった。彼女のほうが障害歴が長いので、教わることが多かった。 問題は帰り。雰囲気的に、公共交通機関(TTC)を使って、途中まで一緒に帰る、という話になってしまった。さすがに私にはハードルが高いのだが、日曜日だったので、そんなに混雑していないし、杖仲間がいるし、いつかは意を決してやらなければならないことだし......と、TTCに挑戦してしまった。いやもう、恐ろしかった。路面電車が一番こわかった。あと、エスカレーター! あれは恐ろしい! 乗らなかったけど、乗れるのかな?と思って乗り口のそばにいたら、周辺の人たちに「それは君には無理だよ!」と止められた。 概ね、トロント市内の人たちは親切にしてくれるし、手伝いましょうか、と言ってくれる人も多いし、「大丈夫」と言えば放っておいてくれるので、よかった。 結果的に無事家に戻ってきたけど、緊張しきったせいか、その日から2日間寝込んでしまった。

Apollo 11 & First Man

これすごい! アポロ号の発射前の緊張から月から帰ってきた安堵の瞬間まで、本当に1969年に見ていたかのような錯覚に陥る。ドキュメンタリーだからホンモノの映像を組み合わせて作ってある。結末は知っているから安心して見ていられるけど、いろんなドッキングやアンドッキングのシーンにドキドキ。サウンドにものすごく煽られる!! サウンドすごい! 映画は全体的にチャレンジャーで失敗する前のアメリカって感じがするな!! ものすごい偉業を達成しようとしているのに、2019年目線でスペースセンターに並んでいるコンピューターの古さや、鉛筆やボールペンでメモを取ったり、ハサミで紙を切り貼りしているローテクな姿に驚いてしまう。そしてスペースセンターは男ばっかり。 つい最近『First Man』見たけど、このドキュメンタリーを見てしまうと、かすむなぁ。あれはあれでよかったけど。ライアン・ゴズリングのニール・アームストロングは若干暗めだったけど、よかったよ。こっちの映画は、月面着陸直前にソフトウェアで警告エラーが出たシーンがすごく引き伸ばされていた。 先週、ブラックホールを世界で初めて撮影!のニュースが報じられて、「どれどれ?」と見たけど、黒い闇を撮影しただけに見ても感動がなかった。でも実は、あのニュースに刺激されて『Apollo 11』を見に行った。

The Bad Sleep Well

邦題『悪い奴ほどよく眠る』 白黒映画仲間には、黒澤明ファンがやはり何人かいて、これもDVDで何度も見ていると言っていた。 普通の映画だと、このあらすじの前半だけで完結してしまいそうだが、黒澤明がそんなことで終わらせるはずがなく、いやはや複雑だった。こめかみが痛い。 人を憎むって難しいね。憎しみを常に増幅させとかないといけないし。でも人に憎まれる場合は、「そこでそんなことする?」と人を裏切るラインがいつも同じ。映画の後のおしゃべりに参加できなかったのが残念。 この映画とは「眠り」で関係しているだけだけど...... 私のウォッチリストになぜか「Fight Club」が長いこと入っていたので見た。なぜこれを見ようと思ったのかが思い出せない。映画の内容は、わかるなぁ。 なんかこう、『悪い奴ほどよく眠る』は1960年代って感じがするし、これは1990年代って感じがすごくする。登場人物の洋服や髪型のせいなのか...? 映画とは関係ないけど、グループの仲間の一人は車椅子なので、劇場によって車椅子用の座席の位置の配慮が違うと言っていた。最前列や最後列が多いけど、最近は、中段に設けて、「みんなと一緒に見ている感じがすごくする座席」にしている劇場もあって、そういうところへは嬉しくてリピートしてしまうのだそう。

Never Look Away 2回目

怒涛の日々に突入する前に、もう一度「Never Look Away」を3時間かけて見ておこうと思い立った。前回は金曜日の夜で満席だったうえ、口臭のとてもきつい男性が私の隣にいて、集中力を欠いてしまった。ま、それもあって、2回目を見に行った。今回、平日の昼間に行ったら、シニアでいっぱいだった! 2回見てもすごくよかった。

ROMA

ROMAって、日本では劇場で上映されていないのね??カナダでは最初から劇場公開されていたので、以下はカナダの話。 オスカー前とオスカー後とで、2回ROMAをネットフリックスで見た(パソコンじゃなくて、テレビで)。「ROMAは、劇場で見た人と家で見た人とで感想が結構違う」といろんな人が言っていた(白黒映画の人たちも)。 1回目は、晩御飯の用意をしながら、まさにROMAの家政婦状態で見たので、「しゃれにならんな、この話」と思って見ていた。で、周囲の人に「暗い、どん底な話」と吹聴してしまった。「あかんたれ」を思い出した。 2回目は、マッサージチェアに座り、時々マッサージしながら見たので、「なんて奥深い話なのだろう」と意見を翻してしまった。 2回目で思ったけど、1つの画面に結構いろんなものが映っていて、みんなが大画面で見たほうがいいと言っていた理由がわかった。英語字幕で見ていたので、2回目になるとちゃんと画面を見る余裕もあったし。 オスカー授賞式でアルフォンソ・キュアロンが「メキシコ、愛してるよ」的なことを何回も言っていたけど、ROMAの家政婦みたいな先住民っぽい人がメキシコに将来を見いだせずにアメリカに来るんじゃないの?と思ってしまった。 全然関係ないけど、ネットフリックスの映画を同時に劇場公開するときは、「ネットフリックスでも見られます」って書いておいてほしい。ついうっかり劇場で見てしまって損した気分になるのが嫌なのよ。ポスターとかには書いてあるのかな?

OSCAR 2019

オスカーの授賞式は見ましたか? 私は、ゲイ地区にあるパブで見ました。今年は違った意味で思い出深いオスカーでした。 授賞式の合間に、オスカーに関するトリビアクイズがありました。 「映画『プリティ・ウーマン』でジュリア・ロバーツは主演女優賞を獲ったでしょうか?」 の質問に、私はハイハイ!と挙手をしたのですが、後ろのほうに座っていたので、一番には当ててもらえませんでした。で、最初の人が「獲ってない」と答え、「ブッブー」と言われていたのですが、私には聞こえませんでした。そこでまた私はハイハイ!と手を上げて、「そこの黒い服を着たアジア人の女!」と指名されたので、立ち上がり、 「獲ってない!」 と自信満々で答えたら、 「最初の人も獲ってないって答えて、間違えただろうが!」 と言われただけでなく、 「人種差別なジョークを言わせてもらうけど、目が細いから、状況がよく見えてないのかしら」 と仮装姿の司会者に言われてしまいました。 私は突然のことで何も言い返せませんでしたけど! それに、まあ、ジュリア・ロバーツが主演女優賞を獲っていた事実が信じがたかった。 ちなみに、そんな変なことを言われたのですが、別に腹は立ちませんでした。そのジョークには誰も笑わなくて、むしろバツの悪い思いをしたので、その司会の才能はない、と思ったのでした。こんな直球の人種差別ジョークを言われたのは初めてだけど、それにしても、ジョークの内容が 2019 年とは思えない古臭さだと思わない?

Never Look Away

もうすばらしすぎて、言葉が見つからない。 188分と長いけど、長く感じないし、誰もがずっと息をするのも忘れるぐらいに見ていた。 長すぎて、お勤めしている人には金曜の夜でないと見られないせいなのか、オスカー授賞式まであと2日だからそれまでに見ておきたいのか(外国語映画賞にノミネートされている)、満席でチケット完売。 ああもう、本当によかった。 近年オスカー授賞式を観る人が減っているとニュースになっている。私がよく見ているニュースのキャスターがチャラいアジア系アメリカ人で「あんなもの誰が観るんでしょうね。候補作品も私はどれも見てませんけど」と言ってのけた。 この人は知らないだろうが、ある一定層の人は、オスカーシーズンが来るといそいそといろんな映画館に出かけ、授賞式も友達同士で見て、みんなであてっこして、セレブの芸能ニュースなど一年間をいろいろと振り返るのだ。見てもいない映画が賞を取っても「ふうん」だが、見たことある映画が賞を取ると、「そーだと思ったよ!」と後から鬼の首を取ったように言うのもお約束。 何事にも「一定層」がいるのだ。ネットフリックスにだって「一定層」はいるし、あてにならない層の人たちがいることも知っている。だから、この間の四半期決算報告で「フォートナイトにはかなわない」と言っていた。 で、そのニューヨークのチャラいキャスターに、私が大好きなトロントの特派員の女性が「私は、ほぼ全部見ましたけど?」と言葉を返していた。 というか、ABC、オスカー授賞式はもう世界各国で無料ライブストリーミングしてよ。

Caught

マックス・オフリュスの映画。邦題は『魅せられて』… お金が幸せを運んでくれると信じて玉の輿を狙ったら、異常に支配欲の強い男にひっかかり、反省して人生を立て直そうとしているうちに、いい人と出会ってしまった。ふたりの男に挟まれて、揺れ動く女。「わたし、どうすればいいの…?」となよなよする女に、いい人のほうの男は女に向かって、こう言い放つ。 「大人になりなよ。自分にとってお金持ちになることが一番大事ではない、と自分で本当に思えるようになったら、俺のところに戻っておいで」 難しい問題だわ、と銀幕を見つめながら思ったね。 「お金持ちになりたい」っていう意味でのお金じゃないんだけど、お金は結構大事なんだよ、成熟した大人として扱ってもらいたいし、自分で自分の意志を貫きたいと思うときは特に。 でも、ふと気付いたら、お金に振り回されていることはあるんだなぁ。気がつけば、「あ、いかんいかん」と自分を戒めるようにしているけど。でも、拝金主義を美徳にしている人だっているから、ホント難しい……