ウーバーのセクハラ気味のおっさん

その後、怪我の経過はまあまあで、痛めた筋肉はだいぶ回復していると思う。

カナダでは確定申告のシーズンなため、松葉杖をついてウーバーに乗り、税理士のところへ行った。ところが運転手が「ぼくはねぇ、本職があるけど運転が好きだから空いた時間にウーバーやってるんだよ。それに、こういうのをやっていると人との出会いがあるしね。まだ独身だからいつかいい出会いがあるかもしれないしね」と言い、ニマっと笑った。

松葉杖がつっかえるので助手席に座っていた私は、このおじさんの言動に身震いした。それまでの第一印象は悪くはない。乗車するときも、松葉杖だからとちゃんとドアを開けてくれたのだ。でも、ライドシェアに運転手として参加できそうな年齢の上限に近いので(アプリを駆使しながら運転しなければならないから)、ライドシェアの文化がわかっていない! 内心、「このおじさんには星5つはあげられないな」と思いつつ、「あっそ」と言って知らんぷりをした。

そもそも、私は歩行困難で、女性(中年だけど)で、車という密室空間にいて、車の操縦権を握っていない。そういう状況でこういう発言をされると、不愉快以外のなにものでもない。「セクハラ」というものを認識していない世のおじさんたちが、一番間違いを犯しそうな状況である。これがもし、市街に向かっているのでなくて、郊外に向かっていようものなら、そしてこれが夜なら、私は途中下車をしたと思う。私の武器は松葉杖とアプリでおっさんに低評価を与える権限しかない! 

かといって、突然おっさんに向かって「変なこと言わないで!」と怒るのも失礼だろうし、まずいと思って、とりあえず、「あっそ」と返事し、「その話はしたくありません」のオーラを全開にした。その後は特に何事もなく、おっさんもそれ以上、あんまり何も言わず、時折「道が混んでるね」「あの車、ウィンカーちゃんと出せばいいのにね」と眼の前の交通状況を話し合いつつ、目的地に着いた。

降りるときもおっさんはちゃんと私が降りやすいように段差がないところに止めてくれたし、ドアも開けてくれた。結局は親切な人だったのだ。空気が読めていないだけで。運転手としてのおっさんは悪くはなかったので、どうしたものかと悩んだ挙句「無評価」にしてある。

昔、人(日本人)と5段階評価について話したとき、その人は「なすべきことをやってもらえたら3」だと言っていた。私は「なすべきことをやってもらえたら5」の考えなので、ちょっと驚いた。じゃあ、どういうときに5をあげるの?と聞いてみたら、その人は相当な無償サービスを与えてくれたら(感じがいいとか、そういうこと)「5」だと言っていた。まあ、レストランなんかの評価なら、その考えもわからなくもないが。

私はレストランをわざわざ評価したりしないけど、ライドシェアは身の危険と直結するので、必ず運転手を(星で)評価してる。どうしよう。

2 thoughts on “ウーバーのセクハラ気味のおっさん”

  1. 今日ニュースで危険だと判断して動いてるウーバーから飛び降りた女の人のニュースやってた。バークレーかな?

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