ほぼ一気に読んだ。とても面白かったのと、あまりにも一昔前(60年代から90年代前半)の台湾について知らなかったから。台湾(台北)の今は消えてしまった町並みをユーチューブで検索しながら読んでいたら、テレサ・テンもちょうどその頃に活躍した人だったことを思い出してテレサの曲も聞いた。

アメリカのバンド名とか、ののしりの言葉なんかが中国語表記で日本語ルビがふってあるのも面白かったし、ミックステープをレコード屋が作ってくれるとか、当時の荒れている男の子たちが「タイマンを張る」とか「ヤキを入れる」あるいは「バイクで暴走」といった方法で問題に終止符を打っているところが時代を感じられて楽しかった。基本的に男臭い。

ま、細かいところで非常に楽しませてくれたけど、抗日統一戦線がくずれて始まった国共内戦の頃から、台湾の外省人が中国本土へ直接戻れるようになった頃までの壮大な話でもある。

主人公の男の子が、ハチャメチャな人生を立て直して、日中の翻訳者になっているのところがジンときた。

そして山東餃子が食べたくなった。

なんか知らないが、この本は電子版だと表紙が…ない…

ライブラリーではこういう表紙だけど。

著者が同世代だった。。。やっぱり。

2 thoughts on “流”

  1. アイスランド旅行に来る機内の週刊文春の記事で興味を持ち、去年四月の台湾旅行の印象も強く、購入。読んでいたけど、友人からレイキャビックを舞台にした刑事ものがある、と言われ、そっちに浮気。電子版だとこう言うこともできる、と文明の恩恵を実感。digital in generalはからきしダメだけど。

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