お一人様のアイスランド その4

アイスランドには人間よりも羊のほうがうんと多いらしい。人間が33万人で、羊が80万匹。ほかの家畜もいるのに、羊だけが好き勝手にいろんなところに放牧されていて、山の中や道路脇、ホテルの窓の下などなど、自由にいろんなところを歩いていた。

野生化しているのかな?とはじめは思っていたら、みんな農家の人が飼っているという。春先から夏の間中放たれているため、どんどんと遠いところに行ってしまう。でも耳にタグが付いていて、秋に一斉に一箇所に追い立てられ(ほぼ国民総出のような行事らしい)、そこでタグで仕分けされて、飼い主のもとに返される。アイスランド語でその行事を「smölun」(スモールン)いうらしい。

つまり、私がアイスランドを訪ねた夏の終わりは、羊たちは草を食いつくして丸々と太り、毛刈りもされずにもっともワイルドに成り果てていた時期だった。たまに道路脇にいたのを見かけては、近寄って写真を撮ったりしていたが、あまり近寄らせてはくれなかった。野性を取り戻しつつあるからか(?)、若干賢そうに見えた。

誰だろう?
三つ巴
きったねーな、オマエ
自然にブークレ
どこかに向かって走っている
嵐の中、谷で待機中

これがあのロピの毛糸になるのかと、羊にばっかりカメラを向けていたが、馬も実は愛おしかった。私が見たウマたちは、サラブレッドなどの貴公子ではなく、短足でタテガミがぼうぼうだったが、牧場で楽しそうにウマ同士が戯れて駆けっこしていたり、嵐の中、何頭かが肩寄せあってじっと雨風に耐えている姿など、風さえなければカメラに収めたかった。

最終日に毛糸屋を2軒回って、ロピをいくつか購入。このスカーフのキットはアイスランドの苔の平原を思わせる色だったので、つい買ってしまった。全部草木染め。

最近知ったけど、カナダにアイスランド人が19世紀に移住してきてできたコミュニティがある。マニトバ州のGimliがそうで「ニューアイスランド」と呼ばれているのだと!!

ところで、アイスランドの国旗は、スカンジナビアの国と同じタイプの十字のデザインで、やっぱりスカンジナビアの文化圏にあるんだなと思わせるね。ノルウェーとは赤と青が逆になっているだけだね。

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2 thoughts on “お一人様のアイスランド その4”

  1. 来月、ユッコ一家とアイスランドに行くので、下準備用にに、読んでおくようにとユキに言われて読ませてもらいました。(アノコに「勉強しとくように、」と言われる日が来ようとは!)
    いやぁ、面白かった‼一人で、僻地で、嵐で (天気は選んだ訳じゃないでしょうが) 大型4WDで……。文字通りawsome!
    このところ、弾丸出張続きで、今はワシントンD.C.にいます。月末はトランプ君も行くシチリアです。

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  2. ビオラのママさん、
    な、何かの参考になったのでしょうか。ドライブ中はビョークの音楽など聞いて盛り上がってくださいね。アイスランド、楽しんできてください。
    あちこち大忙しですね! シチリアのお話も楽しみにしていますよー!

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