お一人様のアイスランド

休暇でロンドンとアイスランドへ。ロンドンについては後回しで、まずはアイスランド。

ロンドンからもトロントからもアイスランドへは遠くない。直行便でロンドンからだと3時間、トロントからなら5時間。アイスランドというと極寒の地というイメージだけど、実はカナダよりも暖かい。アイスランド航空の客室乗務員に「トロントの冬って寒いわよね」と言われた。アイスランドの冬は零下5度ぐらいにしかならないのだそうだ。これはメキシコからの暖流のせい。ま、火山はあるし、温泉も湧いているし、捕鯨するからEUに入れないし、2008年の金融危機の後カナダドルの採用を検討したこともある国だし、興味は尽きないね。

今回、アイスランドへは一人で行ったのだけど、いろんな人に驚かれた。というのも、大自然に囲まれているので、その自然が猛威を振るったときに「大丈夫?」と心配されたのだった。実際、レイキャビックのレンタカーのカウンターで、地元の人、ほかの観光客、いろんな人に驚かれた。男の人には「REALLY?」、女の人には「AWESOME!!」と。ちなみに、大自然といっても、悪天候になったときや車が故障したときが問題で、自然の中をハイキングしたところで、熊などの大きな動物はいないのだった。せいぜいキツネ、羊、馬、牛。

レンタカーのカウンターでは、もちろんアイスランドの天候事情を聞かされて、突風と、火山灰嵐と、路肩がないことを聞かされた。

この国の国民総人口は32万人ちょっとで、道がついているところが少ない。だから道を運転している限りは迷いようがない。その代わり、道に路肩やガードレール、車線もないところが多い。道からはみ出すと車体が横転しそう。それに加え、風を遮る木々も建物もなく、大型の四輪駆動車で走っていても、突風が吹き荒れるとハンドルを両手で握り締めていないと恐ろしい。この突風は、車を停めて写真を撮るときにも恐ろしい。迂闊にドアを手から離すと、車のドアが引きちぎれんばかりに開いてしまう。ドアが壊れることもあるし、隣に停まっている車にゴツンとドアが当たってしまうので、恐ろしい。おまけに、私の滞在中は天候が荒れて、風が横殴りだったし。

あとは、火山灰の嵐。2010年の噴火の名残で突発的に起きるらしく、運転中にこの嵐に巻き込まれたら、「絶対に停まらずにひたすらまっすぐ走れ。Uターンもしてはいけない」と言われた。灰が車体に積もると車がダメージを受けるので停まってはいけないというのだが、Uターンしてしまうと、車の両面がダメージを受けることになるので、まっすぐ走れ、という指示なのだった…宿泊先のホテルでほかの観光客と話していたら、彼女たちはハイキング中にこの嵐に巻き込まれて、「真っ暗で何も見えなくなったし、すごく汚れた」と話していた。わりとよく起きるものなのかもしれない。

ちなみに、アイスランドのレンタカーは値段の差が激しい。安いところは空港から離れているところにカウンターがあるから安いのだと思う(もちろん送迎してくれる)。安いところで借りて、ちゃんと保険は入ったほうがいいと思う。あとはGPSナビは必需品。でも私の借りたものは、アイスランド語の綴りでないと入力できない。だからアイスランド語の地図も買った。たとえば「Blue Lagoon」と英語で入力しても検索してくれないけど、アイスランド語の綴りで入力すると大丈夫。でもねー、突風の吹き荒れる中、片手運転で入力しちゃダメ。道のど真ん中に停めるぐらいのことしても平気だから。

今回は3泊4日の滞在で、レイキャビックから一時間ほど僻地に行った、地熱発電所以外には何も周囲にない僻地に宿泊した。冬は閉鎖されるという、すれ違う車がほとんどないのに、羊とはよく出会う道路を走り抜けると、ホテルがある。地熱発電所があるぐらいなので、その周辺に流れる小川はみな川湯。湯煙がもうもうと出ていた。早朝に目を覚ませば、窓の下にはキツネや羊がいたし。

車の運転も、山の中の崖っぷちを運転しているとき、はじめは怖かったけど、ほかの車がないもんだから、ゆっくり運転して景色を楽しんだ。滞在中したことの7割はドライブだったもんな。アイスランドラジオという唯一の英語ラジオを聴きながら。

2週間ぐらい時間をかければ、アイスランド島を一周ドライブできるらしい。いつかそれをやってみたいなと思う。

続きはまた明日。

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