Americo Orginal Blow-out

クィーン・ウェストにある Amercio Original は私がトロントで今一番気に入っている毛糸屋です。もう何度もこのブログでこの店について書いていますが。

扱っている糸はすべてこの店のオリジナル。色や染色具合、糸のブレンド、すべてこの店でコントロールしています。生産しているのは今はペルーの工場。毎シーズン、夏糸・冬糸が出る頃に新色・糸が出てきますが、その深い色合いや糸の表情には感動します。その頃に店を覗きにいくと、新色を決めるまでの数々の見本帳を見せてくれて、素人から見たら違いが分からないほどの染め具合の差を見極めて色を選んでいる職人技、毛糸への愛を感じます。オーナーがシンプルだけど良質のものが大好きで、彼女が選んだ毛糸も「寡黙なのに魅力に溢れる」ものばかり。

そればかりでなく、アメリコの糸を使ったオリジナル編図もたくさん用意してあって、毛糸を買えば無料で編図がもらえます。1玉が20ドル前後と値段は張りますが、それは店のほうも分かっていること。1玉で編めるものもたくさんあるし、セーターも2玉で、というものも用意してあります。そして糸の質を生かすためにシンプルなものが多いので簡単に編める。少し上級者用には編地はシンプルだけど折り紙するときの想像力が必要なパターンが多いです。日本のニット作家でいうと michiyo さんのパターンみたいな。

私もはじめは値段に驚いて手が出ませんでしたが、折角編むなら、とスカーフや帽子から編み始めました。どれにしようか悩んでいる間にニットのいろんな話で盛り上がり、結局毛糸を手にして店を出てしまいます。あとですね、革のボタンや鞄の持ち手なども揃ってます。もちろん高級ですが…高いので誕生日やクリスマスのギフトにねだるのも手ですね。最近は超極細の糸をたくさん出しているので、それをひたすら攻略するとか。私も昨日超極細の糸を買い込み「じゃあ2年後にまた会いましょう」と言って店を出てきましたが、「じゃあまた来週ね!」と返事が返ってきました。バレています。

カナダ国内にはアメリコの糸を扱っている毛糸屋さんは何軒かあります。最近はアメリカでも取扱店が2店ほどあるみたい。南米の糸だからトロントのお土産としては「?」かもしれないけど、カナダでしか手に入らない糸だからお土産にいいかもね。かくいう私はニット好きの友達にお土産として持っていったことはありませんが。

ただ、渋い色合いばかりだし、ポップな色が大好きな人には全然購買意欲が沸かない店だと思います。あと糸が高いからかぎ針編みの人にも不向き。北欧ニットが好きな人にもテンションが上がらない店かも。あとショーウィンドウの独特のディスプレイも全然可愛くはなくむしろ「怖い」ですが、私はああいうの好きです。むしろやたらと「可愛いでしょ!」とクラフティさを全面に押し出しているディスプレイよりもずっと好きです。

でもでもでも、ここの糸は是非手にとって見てもらいたい!!なんたってオリジナル!

http://www.americo.ca/

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