ワイドビュー南紀で紀伊勝浦へ

ちい散歩(?)その3。

JR レールパスをフル活用ということで、津駅から「ワイドビュー南紀」に乗って終点紀伊勝浦へ。一日4往復のみの運行なので、それを組み合わせての日帰りは強硬スケジュール。片道約2時間45分。勝浦での滞在時間は約40分。一体何しに行ったの?と人に言われましたが、車窓の景色を楽しむことが目的。

ワイドビュー南紀は非電化の紀勢線を走ります。だから?なに?ですが、まあ利用客が少なすぎて電化できない田舎を走る、ということで、ひいては田舎の景色が楽しめるということですね。期待にもれず、景色は美しかったです。折角ですから、この旅の様子は三重弁でご紹介しましょう。

津駅から多気駅までは三重県民にとっては普通の風景やけど、多気からは徐々に山深くなり、畑も田んぼも「真剣に農業を営んどるかんじ」で、里の景色もオツ。国道42号線と平行している箇所も多くて、「おきん茶屋」の看板が見えたときは「おきん茶屋やん!」と驚いたわ。

三瀬谷駅のあたりともなると、渓谷があらわれて、「ちょっとぉ、ここすごいやん!」とカメラを構えたくなるもの。あれは宮川かな?ようわからんけど。

列車は停車しやんけど滝原駅を通過。ということは滝原宮が近いということやな。道理で山々が霊験あらたかなかんじやわ。

大内山の駅も通過。大内山牛乳入れたカフェオーレ飲みたいわぁ… と独り言。この辺は本当に山深くて、トンネルをいくつもくぐり抜けるんやけど、この列車が本当に海に向かっているか心配になるぐらいに、山また山、なんさ。ノルウェーのフロム鉄道もよかったけど、これもいいもんやわ。

山も見飽きた頃に紀伊長島駅に到着。うわー!港やん!海やん!造船所とかあるし!いい天気やん!紀伊長島ってマンボウの町やったな。マンボウ食べるんやに。あんま好きっちゃうけど、見た目が。頭だけが泳いどるみたいな魚やん。漁港ってかんじやなー。ここらへんはまだリアス式海岸で、海が見えたと思ったら、山、海、山、海、の連続。

そしてついに尾鷲!港が大きいな。尾鷲の後は、地味やけど綺麗な海岸浴場が見える。新鹿の海岸とかすっごいきれい!子供の頃遊びに来たことがあるわー。台風の直後で海は大荒れやったけど、強行突破で泳いだら、波が高過ぎて水着が脱げそうやったなぁ。でも泳ぎ続けとったら、ビニール袋に入った財布がプカプカ海に浮いとって、それの中にナント5千円!私たち子供は「交番さがそ!」ってゆったのに、お母さんが「こんなとこに交番はないから、アイスクリーム買って食べましょ」って。「そんなことしてエエんや!」とあの時初めて思ったわ。… 色々と思い出したけど、新鹿は本当にきれい。尾鷲以南の海岸の景色は、中上健次の小説に描かれとるし、中上ファンにはたまらんかもな。「岬」は私も読んだわ。

鬼ヶ城からは海岸線がガラっと変わって、スーっとまっすぐな七里が浜が新宮まで続いとる。この辺の海は熊野灘。灘ってなに?湾よりも陸の湾曲がなだらかだから「ナダ」?

このあたりのサンマってすごくおいしいんやに。サンマを丸干ししているところが見えたり、みかんの木々の間を単線の線路が続く!

三重県南部と和歌山はサンマもいいけど、みかんも種類豊富。七里が浜には流木がゴロゴロ。砂浜じゃなくて砂利浜。丸い石がごろごろした浜。昔、明治生まれのこのあたりで生まれたおばあさんから「子供の頃、碁石の原石を拾うとお金がもらえた」って聞いたことがある。今そんな石が転がっているのかどうかは知らんけど、那智黒石ってゆって、碁石とか硯に加工されるんさ。それにしてもいいお天気!同じ三重県でもさすがにこの辺は暖かい!

やがて三重と和歌山の県境となる新宮川を渡る。三重の最南端の町が紀宝町。川を越えると和歌山県新宮市。そして新宮駅からは、JR 東海が JR 西日本になります。乗務員総入れ替え。新宮駅からは熊野本宮などに行くバスが出とるよ。このあたりは名古屋からも大阪からも遠いから、秘境も秘境。古代から秘境。紀伊半島は面白いね。新宮で降りてしまおうかな、という気持ちを抑えて、終点まで行くぞ!

新宮から紀伊勝浦まではほんの10分。新宮に向かう列車「くろしお」とどっかの駅で行き違う。くろしおもエエな!でもあれは大阪から乗らなくっちゃね。次回のお楽しみやわ。やっと勝浦到着。さーて40分しかありません。津駅に引き返すための列車に乗らなあかんし。とりあえず、勝浦の港へ走っていって、写真をパチリ。

まぐろの漁港なん!?でも私はマグロよりサンマ派ですよ。サンマが欲しい!でも帰路で食べる「めはり鮨」と、おみかん買わなくちゃ!ややっ!おみかんの種類が多過ぎて迷うー!!めはり鮨っていうのは、高菜みたいなお漬物にした大きな葉っぱでおにぎりをぐるんと巻いたもの。鮨っていうけどスシ飯じゃない。これがとってもおいしい。お昼ごはんに最適。「すいませーん!22分発の電車に間に合うように作ってくださーい!」って失礼なことゆーてしもたわ。

自販機でお茶買って、食べ物は全部揃った。帰りも景色を楽しもう!と意気込んでいたのに、ガタゴト揺れが心地よくて起きたら松阪でした。

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