蒙古班的な起承転結

最近翻訳について調べ物をしつつ研鑽を積んでおりまする。文章の組み立て方というか、文章の読み解きというか。指南書を読んでいるわけじゃないですよ。

ま、そんな中で、たまーに見かけるのが「日本人の文章構成は起承転結が多い」という意見です。私はこれに抵抗を感じます。時系列の説明がありポイントがどこなのか分かりにくい構成や、周辺から攻めて核心は突かず、ただ藪をつついているだけの構成はよく見かけますが。あれ?もしかして、「結」は「後は自分で考えてね」ということなのかしら?!さらに、私が「いいなーこの文章」と感心する日本語の文章家たちは起承転結の伝統は踏襲していないと思うんですが。あと作文風のブログを見ても、別に起承転結だなーと感じる文章はないし。私が起承転結を理解していないだけなのでしょうか?(←これ反語的表現)

日本では、小論文の授業以外、文章のてほどきを受ける授業はあまりないからフリースタイルで好きなようにみんな書いている、というのが本当のところじゃないかと思うんですけど。

疑問に思っているので、何かこれについて知っている人があれば教えてください。

私の場合、まあ、日本語の文章作成ということでは、何年にも渡って友達と「交換日記」を何冊も何冊も書いたとか、手紙魔だったので遠方に住む友人知人だけでなくペンパルも何人もいたとか、勝手にストーリーや紙芝居も書いていたし、まさに「フリースタイルの王道」をいったわけですね。唯一、添削が入ったのは読書感想文。

大人になってからは、社内誌の編集部在籍でたまには自分も何か書いたり、友達同士で文集作ったりもした。大人になってからの「文芸部再結成」ということで。それに翻訳を発注するお客さんがいて、間違いはもちろんのこと、その人が気に入らない点があれば直し、添削も入る。複数の翻訳者と仕事するときはお互いの添削が入るし。他人の文章の編集もよく頼まれるけど。言いたいことは、文章を書く機会は多いけど、大人になってからだって起承転結の文章を教わったわけじゃなし、起承転結型でお願いします、と注文が入ったこともない。

日本人は蒙古班をつけて生まれてくるように、起承転結も脳みそに内臓されて生まれてくるのですか?

ちょっと、これは都市伝説のように、まことしやかに伝えられているだけでのような気がしてきました。

日本語勉強しているガイジンに「起承転結の文章ってどうやって書くの?」って聞かれても、私は教えられませんよ。

気になるので、誰か教えて。

7 thoughts on “蒙古班的な起承転結”

  1. 本当にきっちち起承転結構造になっているかどうかは別として、英語圏の文章との比較で語られる時には、英語圏の文章はまず「結」の要約から入るけれど、日本語はその前にいろいろ経ないと結にたどりつかない、というような意味で使われているように思います。

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  2. 私は日本の小学校じゃなくて、日本の小学校のカリキュラムでの日本人学校、または補習校、または家庭教師だから異例かもしれないけど、小学校中学年~高学年くらいの国語の授業でで起承転結を習って、そのように作文を書くように習った気がする。それに作文を提出しても「起承転結になってません」とか赤ペンで書かれた気がする。
    逆に現地校(英語圏)では作文の書き方は教えてくれなかったけど、ポエムの書き方はすごく習った気がする。韻をふむのとか。

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  3. Sacchi さん、お忙しいところコメントありがとうございます(笑)。そう結の要約までいかなくても、最初の段落で言いたいことのトーンは出ますよね、英語の場合。
    ユキちゃん、へえ!起承転結の赤ペン指導か!
    まあ、私のこのエントリの最初の3文が「起」だからな。刷り込まれているのかな。

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  4. 起承転結の授業ありましたね。
    小学校高学年とたぶん中学でも。
    そして、文章を書かせるたびに「起承転結に気を付けて書きなさいよ~」って言われた気がします。
    それが、鉄則かのように。
    蒙古斑的ではなく刷り込まれてますね。
    話にオチがないと鬼の首でも捕ったかのように突っ込まれるのはそのためでしょうかねw。

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  5. 起承転結は元々は漢詩の構成なのだそうですね。ストーリー性のある内容を語るには有効な構成だと思います(「こぶとりじいさん」とか「赤ずきんちゃん」など起承転結で整理できそう)が、意見を伝えるための構成としては向いていないのではないかと思います。

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  6. でびこさん
    授業で教わったことはあるけど、それにのっとって書けと赤ペンが厳しく入るような授業は受けたことないんですよー。それって都道府県が違うからなのかな。
    ユキちゃん
    「起起起起」とかね。早く話し進めてよ、って。
    Sacchi さん
    ストーリーかー。確かに意見を述べるときは最初に言っておかないと、力尽きて、「起起転転」とか「起承転転」になって、何がいいたい?ということになるね。でも、最初に意見を言っておくと、大した根拠もないのに意見だけは立派、というのもアリよね。

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