Whisky Live Toronto 2013

私は本来バーボン派ですが、友達に教えてもらってスコッチウィスキーとかカナディアンウィスキーをトロントでは飲んでいます。トロント市内にはウィスキーを多数揃えたバーも探せばあって楽しめます。 というわけで友達に誘われてWhisky Liveへ。「マスタークラス」という各ウィスキーメーカー(ブレンダー)の特別イベントもあり、聞いたこともないTweeddaleウィスキーのクラスに参加。わざわざこんなところまで来る人は「本気な人たち」ばかり。このクラスにはジョアン・ケイツ(トロントでは有名な食の評論家)もいました。有名人だしカリスマ性もある彼女が美味しいと言っているウィスキーに「実は僕はこっちの別のほうのが好きかも…」と自信なさげに言う男性に「大丈夫だ!ジョアンのことは気にするな!自分の思っていることを言おう!」とジョアン自身をはじめ、ほかの参加者たちが盛り立ててあげているところがカナダらしかったかな。 Tweeddaleは曽祖父のウィスキーブレンドのレシピ復刻版を作ったりしていて大量生産はしていないし、一定した味を作るわけでもなく「今回はこんな味で行くか!」と目指して作っているとのこと。カナダでは1種類しか手に入らない。 私は強いスコットランド訛りの英語が聞き取りづらくて周囲の参加者に確認をとりながら聞いていました。おかげで両隣さんと親しくなりお勧め情報など教わりました。お礼にホットダークラムのレシピを教えてあげました。やはりウィスキーとあって参加者の平均年齢は50歳は軽く越えていたかんじ。 この後は大きな会場に移り、大小様々なウィスキーメーカーやエージェントが試飲させてくれます。アルコール度が高くてそんなには飲めないだろうと、お目当てのブースを探しながら人だかりを避けながら歩く。すごい人!!クラスで知り合った人たちが「あなたはシェリーやポルトの樽で仕上げたふんわり柔らかな口当たりのウィスキーが好きでしょう?コレとアレとソレのブースに行くといいよ」と親切に教えてくれました。ドンピシャ、ストライクゾーンでした。オジサマ、どうもありがとう!ストライクゾーンだったのはカナダ・オンタリオ州の Pike Creek でした。 日本からはニッカウィスキー。ニッカの「宮城峡」がとても人気があり、私がブースに辿りついたときにはそれは品切れ。残念。 ウィスキー飲み過ぎというか、ピリピリした後味のあるものを飲むともう後は何を飲んでもよく味がわからない。よく知らないウィスキーについて1日であれこれ頭に詰め込んだので疲れた。オカッパ頭の女はスマホで休憩。

Bejeesus

昨晩遅く教授と Beer Bistro で待ち合わせ。ここのフレンチ・マルティーニは爽やかな甘さで、ビールの気分じゃないときに連れてこられた時や、ビールが苦手な人をここに連れてくるときにお勧めのカクテル。 私たちが常連客だと分かっているバーテンダーがいるときはいろいろ話もできる。夕べはそういう日だったので、フレンチ・マルティーニのレシピを教わったのだけど、最後に「材料混ぜてガンガンにシェイクすると泡が綺麗に出るの」と彼女は言った。その英語が「Then you shake the bejesus of out it」で、私は初めて耳にした言葉が「ベジャス」のように聞こえて「ナンだろう?」と思ったもののスルーしそうになったのだけど、教授が「bejesus を使っている人初めて聞いた!」と意味を教えてくれた。バーテンダーの彼女も「私は罵る言葉を使わないようにしてるんだ」と言う。陶芸やヨガが趣味の彼女はどことなく人とは違う、若いのに若さとはちょっと違う素敵な雰囲気を放っている。 そう、bejesus とは F ワードを避け、感嘆を強調して表現したいときに使う。教授とバーテンダーの彼女と三人で話している間にスマホで検索し、練習を兼ね(?)、その場でビールの写真を撮り bejesus を実際に使ったコメントを書いて FB にアップした。 The bear scared the bejesus out of us. He said you confused the bejesus out of him This old lady just completely slapped the bejesus out of him. That screaming, flaming skull in the… Continue reading Bejeesus

Queen of This Queendom

ブログにもよくこの店のことを書いているけど、Artful Dodgerで最近別の客から店の人経由でメッセージもらった。 You’re the Queen/King of this Queendom/Kingdom. It’s called LIFE. - by Roselind この日は、KOBO、iPAD、iMAC、そしてスマホ2台を教授と二人でテーブルに並べて仕事とネット遊びと読書してました。だからなのかな? ロザリンドって知らない人なんだけど。店の人によると彼らは二人連れだったらしい。 この日は席に着くなり、隣のテーブルの男が「今までオレより頭いいヤツに出会ったことない」と大風呂敷を広げているのが聞こえてきました。向かい側に座っている女の子二人はドンビキしていました。根拠はなさそうなのに漲る自信。むしろ傍から見ると「彼より頭がいい人のほうが世の中には多そう」なのに自信満々。「あの席に座ってなくってヨカッタ」とささやかな幸せを感じました。これも小確幸といっていいでしょうか。

Drink & Run

夕べは Artful Dodger でのんびりと酒をチビチビ飲みながら編物にいそしんでおりました。肌寒くなると、ここの店はたいへん居心地よろしく閑散としていて、酒一杯で、定規でセーターの寸法計ったり、ハサミで糸始末したりなど、好きしたい放題できる店です。客筋は若者から老人まで幅広く、常連の独り者のオッサンたちがカウンターでウダウダするのもよし、読書するのもよし、と気ままなのもよいのですが、ドラマが繰り広げられるのが、たまにキズ、というかあはれであります。以前、近所の人がここで、オレは金融スキャンダルを起こして逃亡生活したことある、と大きな風呂敷を広げているのに出くわしたこともありますが、後で LinkedIn をチェックしたら、やっぱりウソでした。デジタルエイジはウソつけないけど、嘘ぶっこいてもいいよ、ここだけなら!みたいな優しさがここには残っていると思います。 夕べは、ビールをピッチャーで飲み逃げした若者がおりまして、二回目ということで、警察登場。といっても、本人は逃げ去った後でしたが。この辺の店は、飲み逃げが多いように思います。人通りが激しいところに、パティオを出しているからだと思うのですが。別の店の人も、飲み代百ドルを取り立てるため、ブロア通りまで追っかけた、と言っていましたから。 でも、夕べは店は女のバーテンダーだけだったようで、彼女が一人で取り仕切っており、客のドリンク用意しつつも警察と対応と、非常に忙しそうでした。グラスじゃなくてピッチャーでやられたと、しかも二回目だ、とキレておりました。 私は常連客ですが、別に店の人たちと交流はなく、人の話を盗み聞きしてはブログっているだけです。ここもややシャレっ気を見せ始めていているような気がしないでもないですが、まだフラットパネルのテレビがなくて CRT のテレビを壁に埋め込んでちょろまかしていますが、音楽もよいので通っています。

Willamette Valley Winaries

酒類全般に好きな私たちは、ポートランド行ったらワイナリ行こうぜ、ということだけはプランしていました。一応チラホラ下調べはしていきましたが、現地入りしないことにはわからないことも色々ありますわね。私はなんでも好きだけど、教授は特にピノ ノワールが好きなので、ま、それを中心にワイナリを巡ることになるんですが。 まず Newberg や Dundee などウィラメッテバレーの北のほう(ポートランド寄り)から。まずはここ。 景色抜群でワインもよかったよ。 でもなんだかピノの味が濃いところが多い。そういうのはアルコール分も 14.8% と高めだし。むしろポートのような感じのすらあって。そういうものは値段も高い。それだけのお金を払う人がいるってことですね。猛暑で余計に試飲しずらいのもあったけど、ピノ ノワールだったら軽やかなやつが好きだよね、ということで、南下(セーラム寄り)。Lincoln とかその辺。 運転してさすらっているうちにこれ発見。ここのワインは赤も白もよかったよ。ブッシュ政権時のホワイトハウスの晩餐にここのワインが選ばれたらしくって、「そのおかげで売れた」とワイナリの人は言っていました。値段はお手頃。このあたりまで観光客は足を伸ばさないので、田舎な風景がバーンと広がっていて、のんびりしていてすごくよかったですが、いずれ変わっていくでしょう。 ここにいる間、誰も来なくて私たちだけ。週末なのに。アジア系の若いお兄さんがかんじよくってここでほかのオススメを聞き、 ここに行きました。ピノ ノワールだけの試飲しましたがここもよかったです。ここはハーフボトルもあるし。雰囲気もとてもカジュアルで私は好き。 ここでも試飲のときに接客してくれた人がかんじよくって、その前の晩に行った Newport のパブで見た National Coast Guard の若者と地元の女の子たちの話をして、「『愛と青春の旅たち』そのものだった!」と言ったら、 「アイ ラブ ザット ムービィー!」 となって... 何回も見たらしくものすごく詳細をアツく語っていました。「公開時に劇場で見たモンね!」と自慢げにいうので「私も...」となり、 「え?何歳なの!?」 「○○年生まれ」 「わたしもー!!!」 とカウンター越しにゲンコツでハイファイブ。ということで、話はハリポタ、トワイライト、Fifty Shades of Grey となり、 「私は流行ってるものキライだから、反抗してすぐには手につけないの!」と言っているわりには、どれもこれも全部読破して詳細をやたらと覚えていて感動すらしている彼女で、私は自分を見ているよーな気がしました。 結局、ワイナリ巡りのハイライトはこういう人たちとの出会いにあるんではないかと、いつも思う。 オレゴン州はワインもビールもおいしいし、ポートランドダウンタウンが15年前とは打って変わっていたので、おいしいレストランもたくさんあってよかった!消費税がないのもよかったわ。

近所でワインテイスティング

カナダでは酒の流通&販売は政府のお仕事です。だからすごく課税されてるし、オンタリオ州の LCBO の店の棚に並ぶワインの種類は政府によって決められているわけなのです。 でもワインエージェントというのがいて、LCBO では扱っていないワインを小規模で流通させています。とあるバーのオーナーに「一般の人でもワインエージェントから買えるよ!」と教えてもらったので、ウチの近所にあるところからワインを買ったりするようになりました。ここだけじゃなくて、エージェントはたくさんいるよ。ググってみて。 別にものすごく高いものばかりでもなく、20ドル未満のものも結構あったりして、ケース買いしなきゃいけませんが、そんなに悪くはありません。 でもある日「カリフォルニアのピノのテイスティング」をやるから来てね、ということでした。ボトルが100ドルするけど、テイスティングは無料だしな、と軽い気持ちで行きました。 参加者たったの4人... そのうち、2人が私とその友達。 そして残り二人が超お金持ちそうなおじいさんたち。 超気まずかったです。 100ドルのボトル開けて、試飲しましたけど、とてもおいしかったけど、気まずさが先立ちました。「買わないけど、タダで飲ましてくれるんだからさ」と思って行ったんですけどね。 おじいさんたちはエージェントの上客みたいで、100ドルのピノ2種類試飲して、「じゃあ、これを2ケース、あっちを2ケース」とドドーンと大人買いしていました。 結局タダのみしてきただけで帰ってきました。カリフォルニアにはよく行くので、そのとき買ってくればいいわけなので。それにですね、もったいぶって飲んだらおいしくないじゃないですか。だから私の財布に優しいワインが好きです。でも、「そんなの買わないよー!」と私が思うものでも、バーンと買える金持ちがやはりいるもんだなと目の当たりにしたわけですね。 それにエージェントも小さくてあんまり流通してないワインを造ってるとこを上手に見つけてくるんだなとも思いました。商売がお上手でした。

The Only Cafe

http://www.theonlycafe.com/ 夏はスクーターに乗れるのでちょっと行動範囲が広くなります。そんなわけで、最近人に紹介してもらった店がいたく気に入っています。私の住んでるところからはちょっと遠いですけどね、うちの近所にはこういう店がなぜかあまりないんですよ。 週末行った時は地元民がわんさかで、編み物してる女の子もいて、週日にまた行ったときも地元民がまあまあいて、別に若い子だけの店ってわけでもなく、50代ぐらいは軽くカバーしてる店です。店構えがちょとだけ南米風、客もいろいろ、ビールが樽もボトルもたくさんあって、音楽もよくて、平日は程よくパソコン開いても平気な感じです。 バックパッカーのお宿もやっているようで、バックパックの背負いすぎでカタツムリみたいになってる子が店の中を歩くと、バックで後頭部をゴツンとやられたりします。 チェ・ゲバラ、ボブ・マーリー、フィデロ・カストロ風のいでたちの人もいるかと思えば、ふつうのおっさんや、クラフティそうな女の子もいます。 キャスクのビールを飲みましたが、1812 年戦争 (アメリカ対カナダの戦争、というかアメリカ対イギリス) の200周年記念らしいビールを飲みました。いくつかの地ビール会社が一緒になって作ったらしいです。私好みのよい味でございました。今年は、この1812 年戦争200周年の便乗モノがたくさんあるようです。 トロント市内で遊ぶというと店も多いということでクィーンウエストという人が多いですが、 私はどうもあんまり好きになれません。なんだか「ガンバリ過ぎ」な雰囲気が店からも客からも感じられるから。ウェストもずいぶんウェストに行くとまた雰囲気違うらしいですが。

Johnny Simcoe (cask)

そういえば最近 Great Lakes Brewery から出ている Johnny Simcoe というビールを生樽で飲みました。STOUT で飲んだけど Volo にもあるらしい。ビール専門店なら今置いてあるのかも。アメリカン ペール エールだよん。 アタリハズレが激しくてもむしろそれが楽しかったりするので、私は生樽で飲むのも好きですが、白ビール好きの教授はどうも生樽の不安定さと生温かさが苦手みたいです。そんな教授でも「これ、おいしいね」と言っていました。白ビール系が好きな人でも飲めるビール、ということでしょう。 結構さわやかさがあり、私は柑橘系のさわやかさだと思いましたが、別のレビューを読むと「セロリ」と評されていました。いずれにしても爽やかさを表現したいのだと思います。イーストの加減でどの店で飲んだかによっても変わると思うしね。とても飲みやすいので是非見かけたら試してみてー。

Granite Gin Lane Ale

ワタクシ、薫り高く、まったりとしたビールが大好きでございます。Barley Wine なんて呼ばれるぐらいですから、ワイングラスで出てくることも多いです。 夕べ、久しぶりに Cafe Volo に行ったら、ありました!しかも Yonge & Eglinton 付近の Brewery のものでした。Granite Brewery の Gin Lane Ale というやつです。 http://www.granitebrewery.ca/beer.html そういえばあるな、そんな店が、という程度の記憶しかないけど、今度覗いてみようっと! このビールは、アルコール度高く、赤ワインのような真紅、泡立ちもほとんどなく、泡ナシでチビチビ飲みます。甘い口当たりですが後口スッキリ。Cafe Volo で樽だししてますよ、今。 最近 Cafe Volo は地ビールの人気があるので混み合っていることが多かったのですが、昨日は雪のせいで客入りは少なく、年齢層も高く、ジジがよーけたむろっておりました。加齢臭と酒の臭いはよく合いますね。 で、いつもよりヒマそうだったので、久々に店の人とお話をしました。 ネタ1 「Duggan がなぜ潰れたか」について質問してみました。せっかくおいしいビールを造っていたのにねー。別のところであの IPA は引き続き造っているようですが、IPA しかないので残念です。まあ詳細はアレなので暴露しないでおこうと思いますが、あのバブるったレストランがよくなかったみたいです。ロケーションも。それは、確かにそうだと感覚的に私も思います。 ネタ2 アメリカのパブだと、樽や growler という太い瓶にビールを小分けしてもらって買うのはアリですが、カナダではそれはできないらしんですね。Brewery の工場に行けばカナダでも買えるみたいですが。パブとか「レストラン」の枠に入るビジネスだとだめなんだそうです。酒の販売はカナダ政府のビジネスなので。これ昨日初めて知りました。たしかに RockBottom とかで Growler 売っているよね。 ネタ3 ヨーロッパのビールとかたくさん輸入されているけど、すべてはブラジルにある大企業が流通を牛耳っているとのころで、その会社の傘下にあるビールならカナダでもじゃんじゃん飲める、とのことです。

The Cadillac Lounge

Queen West は Parkdale にある The Cadillac Lounge。キャデラックという名前と店構えから察することができるような店ですが (オサレな場所ではない)、私はこういう店がとても好きです。店内は当然キャデラックの車の一部が内装に使われてるし、エルビスのポスターがびっしりだし。 昨日、教授と散歩していたところ、午後3時半という「おやつの時間」に「ビールが飲みたい」というので、キャデラック ラウンジへ。 あれ... !?!? 店内に一歩踏み込むや、雰囲気がいつもと違う。 老人ばっかり。しかもハンパじゃない老人ぶり。ライフサポートつけてるおじいさんが車椅子に乗ってるし。孫にメシを食わせているおばあちゃんがいるし。 それに、フロアで体が動く老人たちが踊ってる!!! 音楽は 50s、60s で、ライブ。この時代としてはテンポの速い音楽でも遅く聞こえる。でも、客(老人に合わせて)スローナンバーが多い。バンドの人も60歳は軽くいってる感じ。 いや~、びっくりしたけど、店の人に聞いたら、「あ、毎週土曜日いっつもこの人たち来てるよ」って。土曜日の午後3時ぐらいからよ、みなさん!!5時には終わるので早めに来てね。 北米にはシニアの遊び場がすごく少ないと思っていたけど、そんなことないのかも。ホラ、日本だとシニアが遊べる場所がたくさんあるでしょう?寺とか。 もう私はすっかり、この偶然の行き合わせに喜んでしまって、おじいちゃんおばあちゃんたちを観察してましたわよ。スローナンバーでカップルが抱擁しあいながら踊ってたり(おなかが邪魔そう!腕が長くないと抱擁できない)、動ける範囲で音楽に合わせて踊ってたり(足はあんまりだけど、指ぱっちんを連発させてる)、おばあちゃん同士で踊ったりしてる。踊ってない人は、テーブルでビール飲みながら黙って座ってる。80歳ぐらいに見えるおじいさんが独りでピッチャーでビールを飲んでいて、ずっと黙ってる。 「もう話すことはないんだよ。それに、あんなに年をとったら健康に気を遣う必要もないから、ピッチャーでビール飲んでも平気なんだよ。」 って教授がするどいこと言う。 私たちもこんな感じで年取りたい。でもキャデラックラウンジに連れてってくれる人が必要。 5時になったらお迎えがいっぱい来てた。天国のお迎えじゃなくて、家族のお迎えね。