DNC

共和党大会も民主党大会も終わったけど、風船の数では民主党が勝ったね。まあ、共和党大会の後に開かれたから、後出しジャンケンで勝ったようなところもあるけど。あと、芸能人の豪華さでも勝ってたね(こっちは後出しじゃない)。 民主党大会の最終日はずっとテレビで見てしまい、気合の入った演説に次ぐ演説で、聞いているだけでもこめかみとあごが痛くなった。 主要人物のスピーチが注目されることが多いけど、間に無名の人や草の根で活躍している人なんかも演台に立ってスピーチする。それが意外とツボにはまったりして泣いてしまうことがある。昨夜は、アラブ首長国連邦から移民してきてアメリカ国籍を取得して、軍人だった息子を戦争で失ったイスラム教徒のお父さんの、緊張しまくりの超ど素人なスピーチにじーんときた。大人になってから考えた結果どこかの永住権や市民権を取った人は、それに付随する「権利と義務」について考えさせられるから(考えない人もいるけど)、「アメリカの憲法ちゃんと読んだことあるんか!」とトランプに向かって胸ポケットから憲法の小冊子を出したシーンは泣けた。 党大会ってやたらと長いけど、軍人とか宗教のリーダーなんかも出てきて、そういう人たちの目からみて今のアメリカをどう思っているかという話も聞けるから面白い、と今回つくづく思った。別に言っていることすべてに同意しないけど。 あと、クリントン家は本当に長い間党大会に出てきているから、チェルシーが2児の母になっていることに今更ながら驚いたりとか。チェルシーもやっと党大会から解放されるよね! 選挙のたびに思うのは、自動車企業の話は必ずスピーチに出てくるけど、アップルとかグーグルの話は出てこない。いわゆる「労働者」はアメリカ自動車業界にはいるけど、アップルやグーグルはそういうのは中国やインドにアウトソースしてるから、アメリカ国内にブルーカラーを抱えていないからなんだろうな、としみじみ思った。 オバマと指名争いしていたときのヒラリーは、共和党から出馬しても不思議じゃないぐらいだったし、「ヒラリー対マケインじゃあなぁ…」と思わせるものがあったけど、昨日のヒラリーは違ったね。 まだ11月まで続くと思うと疲れる...

TETSUKO KITTY

「帰国中に絶対買って帰るものって何ですか?」と人に聞かれて困ったことがあった。でも「国際発送サービスのない店の商品」だな。 私は黒柳徹子ファンで、一昨年は徹子の部屋40周年、今年はテレビ60周年のせいで露出も多くてうれしい。ムック本とかエッセイ本はアマゾンで買ってすぐに送ってもらったけど、徹子とキティちゃんのコラボ商品が海外発送という手段がなかったので苦労の末、やっと手元に届いた。 去年日本橋高島屋でやっていた「徹子の部屋」展に妹を派遣し、キティちゃんとのコラボグッズをいろいろと買ってきてもらった。それとテレビ朝日のサイトで買った徹子キティちゃん。黒柳徹子をよく掴んでるよね。 「徹子の部屋」のムック本も買ってあったので、それに過去40年間に出演したゲストの名簿があって、その中から西城秀樹の名前を拾って蛍光ペンで印をつけていたら、すごく楽しかった。最近は西城秀樹研究やってるからね。結構出演してた。 もちろん、西城秀樹のアイドル全盛時代の本も買ってきた(これについてはまた後日)。タイトル、副題、写真、文章すべてが恥ずかしくって、こういうゴーストライターをやってみたかった!と今思う。 黒柳徹子に好感を寄せている人は、不登校、会社に出社するのがいやになったなどの経験がある人が多いと思う。私自身を含めてね。

アシュリーの戦争

結婚式出席のため日本に帰国。そしたらタイミングよく、去年翻訳した本の発売日と重なった! 地方の小さな書店にはなかったけど、東京の大きな書店だとどこでも平積みされていたし、話題書コーナーにあったりしてうれしかった!前回プロフィールに「三重県うまれ」であることを書かなかったことを後悔したので、今回はそれを付け足しました。だから三重県の書店で平積みしてほしい!タイトルは『アシュリーの戦争』です。http://www.amazon.co.jp/dp/4046014512 本のプロモーションのため、ニューズウィークに紹介記事も書きました。結構好評だったようで1週間以上「最新記事」のトップでした。まあ、あんなに何度もこの本を読んだのは私ぐらいだし、自分で言うのもなんだけど、本当に心からお薦めできたと思います。まずはこの記事を読んでから購入してみてください。 「USA! って感じ」という声をネットで見かけたので、アメリカ目線って何なのか、ということについてちょっと書こうと思います。 まず、著者はアメリカ人女性。アメリカの軍人たちを上層部から前線に立つ人までインタビューしています。大手メディアや有名な外交シンクタンクで働いていたことがある人なので、内部に食い込んでインタビューできるコネを持っている人なのでしょう。そんなふうに情報収集しているから、特に前線に立った兵士たちの努力を否定するトーンでは書いていません。聞いたことをありのままに書いているようなかんじです。 第1章は政治的、歴史的背景の説明なので、ちょっとドライです。でも、なぜ特殊作戦なのか、なぜ女性兵に活躍の場が与えられるようになったのかが緻密に描かれています。第1章でぐったりしてしまったら、第2章に飛ばして読んでください。 あと、著者はもともと紛争地域の女性起業家に興味を持っていた人で、彼女の前作「The Dressmaker of Khair Khana」という本もすごくいいです。日本でいうと、少し前のNHKの朝の連続ドラマの「カーネーション」に似た話。(これはまだ翻訳されていないようだけど翻訳したいです。よろしくお願いします) アメリカがイラクに侵攻したときに(ブッシュ息子が大統領のとき)、アメリカ人の間では、反対の声も賛成の声も同じぐらいに強くて意見は分かれていました。9・11の後「報復をよし」とする空気は一気に強まりましたが、それに躊躇している人も本当に多かった。それはアメリカ国内に住んでいなければ実感できなかった空気かもしれません。 それからずるずると15年ずっとアメリカは戦争していて、「いいかんじで手を引きたい」と思っているような気がします。「え?まだ戦争してるの?」と思っている米国民は多いし、アメリカは特殊作戦を多用しているから、ますます米国民は「へえ」で終わることが多いと思います。そういう中で、妻(娘)を戦争で失って悲しみにくれる家族の割り切れない気持ちもこの本には書かれています。戦争に行かなければポケモンゴーで遊べる国なんですから。 それから、アフガン系アメリカ人通訳のジレンマも書かれています。第二次世界大戦での日本語語学兵のジレンマと同じでしょうか。戦争の闇を見るような辛い思いです。 実際に書かれていることだけでなくて、そこから想像を膨らませると、この本が示唆していることは重要です。「やられたらやり返す」を実際にやってしまったツケを、9・11のときにはまだ子供だった女性たちが払っているのです(実戦は若い人でなければできないので、若い人の代償は計り知れないほど大きいですよね)。それが「米軍内の女性進出」に重なっています。もちろん、その女性たちは愛国心に満ち溢れているし、戦士になることに憧れているので、彼女たちから見れば「やっと地上戦で戦えるときがきた」というチャンスなのでしょうが。実際、彼女たちは死を覚悟して戦場に赴きます。 そんな女性兵士たちが見たアフガニスタンのことも書いてあります。男性兵目線で書かれたこれまでの本とはまったく違います。 原作者はニュースにはならないような良識的なアメリカ人を一生懸命綴っていると思います(ニュースになるのはトランプとかでしょうから)。それを「USA!ってかんじ!」と思ってもらえるなら、それはいいことなのかもしれません。

NEWARK

アメリカはニュージャージー州ニューアークへ行ってきた。チケットを買ったものの、骨折したり新しい仕事が入ってきたりして行くのが危ぶまれた。結局、忙しくてホテルでずっと仕事していただけ。 ついでにマンハッタンに遊びに行きやすそうな場所を選んでホテルをとったら、まあ、ホテル周辺が大変に荒んでおりました。ニューアークのダウンタウンには大企業の本社が結構あって昼間はそれなりなのに(それでも荒んではいる)、夜暗くなってからは、特にホテル最寄の交差点がとても荒れておりました。久々に怖い!と思った。しかも猫模様の服を着ていたので、道でたむろしているクレイジーな人たちに「にゃーにゃー」と言われたし。 ニューアークのダウンタウンに泊まった、と友達に話すと、みんなに「ええー!」と驚かれた。 最後の夜、一度だけマンハッタンに繰り出したのはよかったのですが、ニューアークに戻ってきたのは午前2時近く。駅からホテルまで歩いて10分の距離だったけど、絶対に生きて帰りたい!とタクシーに乗ることに。 運転席と客席を区切る窓がスーっと開き、 「10ドルだからな」 とドスの効いた声で、強面の黒人のおじさんに言われ、「ふぁ…ふぁいん」と酔いが一気に覚めた。ふっかけられたのはわかっていても、抵抗も拒否も(外がもっと怖かったから)できなかった。おじさんはメーターのスイッチはもちろん入れなかった。財布を覗いたら、ちょうど10ドル現金がある!!これで20ドル札しかなかったら絶対お釣りなんてもらえない! 私は一体何をしにニューアークに行ったのだろうか。

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ヒデキとルネシマール

ルネシマールって誰ですか。 ケベック州出身の歌手で、まだ子供の頃に東京音楽祭に出て、西城秀樹の歌い方に感銘を受けたらしい。とある人のブログで知った。このルネ少年が西城秀樹のキズだらけのローラをフランス語版にしたいと言ったことがきっかけで、あのレコードが出たらしい。 詳しくはこちら http://green.ap.teacup.com/rene_simard/364.html 西城秀樹がデビューから独立するまで所属していた芸能事務所の社長がなくなったので、久しぶりにテレビに出ているのを見た。紅白歌合戦初出場の時に、「怪傑ゾロの格好」で仮面を被って出ることにしたヒデキに「初出場なのに仮面をかぶるとは何事か」とその社長に叱られたらしい。ま、すべてユーチューブ情報だけどね。

DELFT BLUE

やっとギプスが取れた。骨折初心者の私はギプスが取れれば難なく元の生活に戻れると思っていた。が、大きな間違いだった。筋肉がすっかり固まっていて、リハビリでほぐさないといけない。編み物ができる!と思っていたが、目論見が甘かった。引き続き、仕事だけができる日々が続くという...... なるべく体は動かそうと思い散歩にはほぼ毎日出かけていた。その散歩道にアンティークの店があり休憩を兼ねて物色していたところ、好みのものを見つけてしまった。 オランダのデルフトブルー。15センチ角のタイル。 「かわいい。よく見たいから棚から出して」 「お!アナタまだ骨折してるの?それともまた折ったの?キャハハ!」(←ゲイのおじさん口調で) ギプスをしていると顔を覚えてもらえる。 「これはね、オランダのデルフトブルーよ」とおじさん。 前に友達がデルフトのブルーについて素敵なトラベルコラムを書いていたのを思い出し、財布のひもを緩めた。これを買ったときは骨折してたな、と思い出すことでしょう。自分へのお見舞い。 いつかお風呂を改築するようなことがあれば、これを壁に入れたい。それまでは...しまい込んでおこうか...な。

HER

邦題は「her/世界でひとつの彼女」なんだね。言い得て妙。 教授に見ろ見ろと3年ぐらい言われ続け、やっと見た。色んな意味で面白かった。でも、一番興味を惹いたのは、人間が男でOSが女、ということだな。世の中の半分を敵に回すことを覚悟で言うと、ああいう形でヨイショされたいのは男のほうが多いと思う。 http://www.imdb.com/title/tt1798709/ 今、私にせっせせっせと語り掛けてくるOSはWindows 10。勝手にというわけではないけど、しつこくアップグレードを迫られたのでギブアップ。そして、ラップトップを閉じているのに、スリープモードのはずなのに、いつのまにか勝手にアップデートしていて、開いていたアプリケーションなどがぜーんぶ閉じてしまっているという日も2度あった。肝心なことは前もって言わない。 つまりHERのレベルには程遠い。付き合ってもいないのに、付き合っているかのように振舞いたがり、嫌われている。 言いにくいんだけど、言っていいかな...... 「君と出会う前に戻りたい」

人工知能は私たちを滅ぼすのか―計算機が神になる100年の物語

えらくタイトルが大げさ。人に読んでもらいたいという願いが強いことの表れだね。 はじめは面白く読んでいたのに、人工知能のことを聖書にたとえすぎで、途中で面倒臭くなった。聖書とテクノロジーの両方がわかってないと、たとえが的確かどうかわからない。だから私にはわからなかった。ダン・ブラウンの本が大好きな人にはいいかもしれない。 聖書になぞらえているので、最後の審判などといって最終章にどんなすごいことが書いてあるのかとドキドキしたが、普通だった。まあ、迂闊に適当な予想できないもんね。逆にそんなに人を煽るつもりはなかったんだと安心した。ものすごく最近の海外のAIニュースが引用されているから鮮度が高い。内容的には、前に読んだ本とほぼ同じ。 パソコンとかインターネットの歴史を振り返ってみると、私個人としては「やたらとお金を遣わされた」といのが真っ先にあって、神がかりなこととは思えない。すでに3冊もAI本を買い出費を重ねた。2045年問題について読むと、Y2K(2000年)問題を思い出すしね。それに、次の東京オリンピックの開会式にロボットがいっぱい出てきそうな気がしてきた。 2045年には編み物に専念したい。

ありのままにXありのままに

この古本をネットで買って読んでいたら、すごく面白そうなことが書いてあるページが破れてなくなっていた。一応、店に知らせると交換品を送ってくれた。海外に送ってもらうのは申し訳ないと思い、破れたページをスキャンしてPDFで送ってくれればいいと私は言ったのだが。店としてはそういうわけにはいかないのかもしれないけど、これで赤字になったんじゃないかしら。「わざわざありがとうございました」と返事を送ったら「了解しました」と返ってきた。もしかするとAIかもしれない。 破れていたページはとても面白かった。 そんなわけで「ありのままに」が2冊に増えた。 この本について西城秀樹本人が話しているの聞いた。派手なアクションの男らしい「西城秀樹」を作ってきたけれど、あれはもうないんだ、と思わなければ前に進めなかった、だから「西城秀樹」というのはどういうものだったかを書いたと言っていた。 私としては、今の西城秀樹の生き方が勇気があってすごいと思う。この間も、脳梗塞を患ってリハビリ中の人が履きやすくて、見た目にもおしゃれな靴をどこかのスニーカーのメーカーとコラボして出していた(長嶋茂雄も同じことをしていたような気がするけど)。 話がずれるけど、仕事でプロフィールを書けと言われたので、輝かしい経歴もないし、学歴も書きたくないし、趣味をいろいろ書いて出した。その中に「西城秀樹研究」と入れておいた。そしたら「趣味を厳選してもらえますか」と言われたので削除した。

片手生活 その3(ダイソンV6)

片手生活はいよいよカウントダウンに入った。が、注文していたダイソンのコードレス掃除機が一昨日届いた。片手でらくらくな掃除機が欲しかったのさ。 3時間半かけて充電し使ってみると、どうしてこれをもっと早く買わなかったのかと悔やまれた。ネコの抜け毛もよく吸い込んでくれる。ダイソンのV6の購入は、私の中の戦前と戦後、明治維新、いや処女喪失と、人生の明暗を分ける出来事だった。 V6の中では1番安い機種だけどすばらしい。充電タイプだから、ささっと掃除しないとすぐ電池切れになるけど。大邸宅向きではないね。ウチぐらいの大きさが限界かも(2ベッドルーム)。ウチは階段が多くて、家の中に物がいっぱい散らばっていて、普通のサイズの掃除機はかけられないから、コードレス必要だった。コードのせいで、前の掃除機は何度も階段から転げ落ち、壁に激突して壁に傷がついたしな。 ところで、ギプスのせいでよく電車やバスで席を譲ってあげるとオファーがくる。立っているのは平気だから「ノーサンキュー」と断ると「遠慮しなくていいよ」と押し合いが続くけど、「足は大丈夫なの」というと100%の確率で「あら、そーなのー!」と話が終わる。しかし、人からオファーがこなくても、座りたい時は優先席に座っている。