初めてロッキーホラーピクチャーショーに行った。普通の格好で。座席に座っていたら、映画館のお兄さんが「初めて?」と聞いてきたのでうなずくと、「ちょっと失礼」と言い置いて、赤い口紅で私の頬に「V」と書いた。ヴァージンのVだそうで。「観衆に向けて何か一言」と聞かれたので「何もない」と言ったら、すごすごと消えていった。冷水を顔にかけた感じで悪いなとは思ったけど。 ロッキーホラーピクチャーショーは、銀幕に向かって言いたい放題好きなことを言っていいんだけど、どうも前日のショーで誰かが、他人が言っていることが気に入らなくて、「シーっ!!」と叱ったらしく、「シーっ!はナシね!」と司会者が注意していた。そもそも「毒抜きイベント」なので、言いたい放題はお約束ということなのだろう。 しかし実際ショーが始まってみると、面白いことを言っている人もいたけど、わりとみんなFワード、Aワードなどをひらすら連呼することが多かった。完全な自由を与えられると意外とみんな同じようなことを言うもんだね。安心した。斜め前のおばさんがアヒルの着ぐるみを着て、ビール片手に罵声を発していたので、なんかこう、陰険になってないから「健康的だな」と思った。 ショーの後、映画館の向かいにあるパブに立ち寄ったら、ハロウィーンの夜なのに、若い男が一人、テーブル席に座り、壁にかかっている鏡に向かって一生懸命話しかけていた。すごく不気味だった。
Author: Kyoko Nitta
西城秀樹のおかげです
ヒデキ研究をしているうちに、この本に行き着いて、でも「ヒデキと全然関係ないから」という書評だったので手をつけなかったが…. 西城秀樹の「ヤングマン」をひたすら毎日聞き続け、幸福な状態を持続させたことにより、他の人よりも免疫力が高くなり、宇宙から侵入してきたウィルスに感染することなく、人類最後の生き残りとなる話が一番最初に収録されている。ほかの話も全部面白かった! 私もヒデキ研究中に、よくヤングマンは聞いている。幸福度は上がると思う。 アマゾン・ジャパンで注文したら、3日後に、日本→アメリカのシンシナティ→トロントで到着。DHLの巨大ハブがオハイオ州シンシナティにある。こんなに早く届いたのも、特に日本とアメリカで、究極の効率のよさを求められて配送センターで働いている人のおかげ。
ゆめはるか吉屋信子
分厚かったけど、やっと読めた。まだ下巻が残ってる。よく吉屋信子のことだけでこんなに書けるな、と思ったら、上巻は吉屋信子が書いたり受け取ったりした「恋文」の引用が多かった。時代背景も細かく書いてあるし。私は3年前まで吉屋信子のことを知らなかったというのに、この本のおかげで今はものすごく詳しい。 吉屋信子がパリにいた時期は、Downton Abbeyの時期と重なるから、きっとああいう服を着ていたんだろう(ロンドンとパリの違いはあるが)。
カルトナージュその2
ワークショップで作ったのより、小さいリボントレイを作った。これもキットなので、厚紙はすべてカットしてある。あんまり甘くならないようにと、布を選んだつもりだったけど、リボントレイという宿命には逆らえず、結局甘くなった。 そろそろフタ付きの箱に挑戦しようかと、いろいろ図を描いて、厚紙で箱を組み立ててみたけど、やっぱり、平面とは違って立体は難しい。ニットでいうと、マフラーを卒業して帽子に挑戦するかんじ。ユーチューブで、スペイン語圏の人がやってるカルトナージュの作り方ビデオを見ていたら、日本人が見たら卒倒しそうな大雑把な作り方を紹介していた。しかし、敷居を低く見せるというのは結構大事だとも思う。まあ、最初に基本の「き」だけを教えて、個人の伸びしろをリスペクトするか、最初に正しいやり方を教えて、後で自分で「手抜き」を覚えるか、の違いではあるけど。 話は変わって、今回のアメリカ大統領選、早く終わって欲しい。この時点なら、在外アメリカ人は投票済みの人が多いとは思うけど。やっと最終ディベートが終わり、はっきり言ってパロディのネタ提供以外に意味はなかったし、公衆の面前でどこまで暴言が許されるかの挑戦みたいなディベートだった。アメリカからカナダに引っ越ししてから2回目の米大統領選だけど、トロントにアメリカ人が多いのか、民主党の海外支部みたいなグループがディベートのパブリックビューイングを開催していた。 トランプ陣のモットー「メイク アメリカ グレイト アゲイン」について思うけど、「昔の方がいい」と思うのはやっぱり年寄りが多くない? 私はMad Men(1950年代)やDownton Abbey(1920年代前後)を見て喜んでいても、昔のほうがいい、とは絶対思わない。Downton Abbeyの時代に戻らされるんなら、みんな上階のほうに行きたいでしょう? 下は貧乏な召使ばっかだから。
カルトナージュデビュー
家の中にマトリョーシカ(とこけし)が溢れかえり、同居人の心情を深慮し、一部のマトリョーシカを箱に入れることに決めた(まだ入れてない)。 じゃあ、どんな箱に入れるか、と迷った挙句、「カルトナージュ」を思いつき、ようやくそのワークショップに行ってきた。ワークショップに行く前から、教えてくれる人に「最終目標はふた付き(できればタッセル付き)」と伝えてあったものの、「基礎からやらないといけません」と言われ、ふた付きを作れるようになるまでは道のりが長いことが判明。 これで制作時間3時間 しかし、「やってやる!」とやる気だけは漲っている。 しばらくの間は、マトリョーシカだけでなく、カルトナージュの材料で家が溢れかえるけどな。それと、ミニチュアもいっぱい転がってるけど、小さいからそんなに場所は取らない。 カルトナージュなら、自分でサイズを決めて箱が作れる!ラブリーすぎるイメージがあったので、敬遠していたけど、布は自分で選べるからな。 そーだな、2050年ぐらいを目標にマトリョーシカを収納できたらいいな。
NAVY PULLOVER
久々に編み物で、コットンのセーターを作った。なんとなく毛糸が足りないような気がして、3回編み直した。それでも結局毛糸が足りなくなって、もう1カセ買うか、さんざん悩んだ結果、これ以上、このセーターに時間は費やしたくない、ということで別糸を使って仕上げた。 前 後ろ 横 なんか、意外とパンチがあっていいな。 コットンを2本取りだから、結構重いけど。まったくの長方形パターンなのに、重いからドレープして、自然に体に馴染むのがいいかも。色は濃紺。糸はアメリコ。黄色の糸も。 これを編んでいる間に、今更だけど、Mad Menをシーズン7の最終回まで全部みて、それからDontown Abbey見てる。Dontown Abbeyは「日の名残り」と「高慢と偏見」を足して2で割った感じで、気に入ってるけど、どっちのショーももう終わってるから、話し合う人がいない。Mad Menのドン・ドレイパーの最後に不満。私は心のどこかで破滅を望んでいた。 やらなければならないことがあるのに、なかなか行き着かない。
The Lovers and the Despot
70年代後半に韓国から北朝鮮に拉致された女優(崔銀姫)と映画監督(申相玉)夫婦のドキュメンタリー。面白かった。韓国のCIAエージェントの話とか、二人が脱北するためにメッセージをリレーした日本の映画関係者の証言も面白かったし、申相玉が北朝鮮でこっそりと録音していたときに使っていた言語がときどき日本語だったのも興味深かった。 人によっては当時の北朝鮮が韓国よりよく見えた時代でもあったし(梁石日の小説にもそういうことが書いてあった)、CIAが本人たちの証言をすべて信じたわけではないとか、映画の中のいろんなことを合わせると、結局「拉致」だったのか、あるいは、本人たちに北に行きたいという意思があったのではないかと、謎に包まれていると思えるところが、なかなかよかった。謎なんかじゃない、あれは拉致だよ、と思う人もいると思うけど。 日本語では『将軍様、あなたのために映画を撮ります』というらしい。
Florence Foster Jenkins
昨夜は、ブルージェイズとオリオールズのワイルドカードゲームがあって、アメリカの副大統領候補のディベートもあったけど、どっちもみずに、フローレンス・フォスター・ジェンキンスの映画を見に行った。映画館を出たら、ちょうど11回裏サヨナラの直後だった。 http://www.imdb.com/title/tt4136084/ 私好みの映画だから行ったけど、そんなに期待せずにいたら、思いの外、面白くて笑ったし、泣いた。メリル・ストリープの「音痴演技」がすごかったし、ヒュー・グラントの老けぶりもよかったし、「ビッグバンセオリー」以外でサイモン・ヘルバーグを見るのも新鮮だった。何より、ストーリーが(実話なんだけど)変わっている。 それに、私は「自分には無理、できない」と自己卑下するより、大してできなくても、とりあえずやってみることに意義があると思う性格で、勝手に自分でいろんなことを催したり個人プレイも平気なほう。だから、フローレンス・フォスター・ジェンキンスの行動心理がよくわかる。人に後押ししてもらうことを期待している方が、周囲に神経を使わせると思ってしまうし、自分がやってみたいと思っていることへの「批判」の声を聞くのはずっと後回しになるから、面白くない。下手は下手なりにオーディエンスを見つけるってことの証みたいな映画だった。 あと、メリル・ストリープが「梅毒」に感染するのは、「Out of Africa(愛と哀しみの果て)」も入れると2度目だね。最近、また見てしまったのだよ、「愛と哀しみの果て」を。大人になってから見ると、話がよくわかった。
ヒデキ@青春とアイドル脱皮期
日本に帰ったときに、西城秀樹のアイドル時代の本を買った。まあ、内容は……ヒデキが理想の愛とか女性について語っていたり、雨の日に青年の憂いを吐露したり、架空の恋人への思いを綴ったりしている。それは、あくまでもアイドルとしての「虚構の世界」で、はっきりと虚構とわかるけど、当時のティーンエージャーの性欲や独占欲をうまく突いている。インスタグラムの時代にはありえないね。インスタの虚構はせいぜい写真の加工程度だから。 こっちの表紙はいいんだけど...... こっちはひどい......この頃、10代ですよ 最近、ヒデキ20代後半あるいは30歳あたりのトーク番組で、「アイドルからの脱皮」について、芸能界で息長く活動していく道を模索しているインタービューをいくつか聞いた。「アイドル脱皮問題」も芸能界としては前例が少なかった頃の初代アイドル世代なのだな、と思った。 その頃の西城秀樹が徹子の部屋に出ているのを最近見た。ある意味お宝映像で、ヒデキは和装なのだが、帯を忘れたので、仮紐で結んであるだけで、黒柳徹子と話している間じゅう、腕を組んで帯を隠していた。 西城秀樹のトークを聞いていると、ひねりのない、けっこうまっすぐな性格なんだろうなと思う。毒舌は彼にはありえない。言ってはいけないことは絶対言わないし、かわすのが上手。しかし、同時期に活躍し、友人でもある野口五郎は、ヒデキのことを「間のとりかたが悪い」と言っているし、ヒデキも野口五郎に「俺は、何をやっても西城秀樹になってしまうんだよ」と言ったらしい。ヒデキ研究には、野口五郎の証言は脇固めとして重要である。
Snowden
映画に日本に関する部分が多くて驚いた。 実物のスノーデンはなんだか気色悪いんだけど(失礼だよね。私の思い込みにすぎない)、ジョセフ・ゴードン・レヴィットは好きな俳優なので、彼が演じるスノーデンには好感を持ってしまった。 http://www.imdb.com/title/tt3774114/ まあ、国家機密をメディアに暴露したので、隠されていることも多いだろうし、謎も多いし、何がどうなっているのか、もうよくわからない。はじめの頃は、アメリカではスノーデンは映画みたいに「天才プログラマー」だとは報道されていなくて、機密情報にアクセスのあった契約社員としてしか報道されていなかったと思う。ウィキペディアページもしきりと更新されているようなので、昔読んだっきりの状態で今読むと、「あれ?そうなの?」という自分の記憶違いかしらん?と思ってしまう。 まあ、でもこの映画を見たら、ウィキペディアを読んでしまうよ!! 最近、私もパソコンのカメラにはシールを貼って封印してる。それは別にこの映画を見たからじゃなくて、AIについて調べているうちに、マーク・ザッカーバーグも封印していることを知ったから。ま、それもあるけど、何よりコンピューターの目ということでシールを貼っている。別に被害妄想にはしってるわけじゃなくて、シール貼ったことを忘れてずっと貼り付けたままになってるだけだけど。
