なんか最近「毒親」ってのをよく目にするね。読めば「そうかぁ」と納得する内容だけど。そういう毒親ってのとは全然レベルは違うけど、大人へ成長していく段階で、「ひょっとして自分の親は思っていたほどXXXなわけではないかも…」と気づいてしまうときってのはあるよね。 私の場合、小学校高学年あたりで、「梅干しはアルカリ性食品」というのをどこかで読んで知り、夕飯のときにそう話したら、父親に「嘘つき!梅干しがアルカリ性のはずがない!」と言われて、泣いたことがある。悔し涙を拭いて、後で一人で悶々としているときに「ひょっとして、お父さんには知的好奇心がないのかもしれない」「自分の知らないことを人に言われると感情的になるのかもしれない」というようなことを、小学生レベルでぼんやりと考えたのを覚えている。あれが、ネットの時代なら、その場ですぐ検索して身の潔白を証明することができたのに。 で、その頃の私は、若干、気持ち悪い子供だったので、日記にいろんなことを書いていたのだけど、新しく日記帳を買ってきて、その見開きページに記念になるような、深遠なかっちょいい言葉を書きたいな、と思って 「梅干しはアルカリ性食品である」 と書いた。親が親なら、子も子… この頃の私は、今思い返しても気持ち悪かった。時々、習字の道具を出してきては、墨をすって、半紙に、自分が本当に友達だと心から思える人たちの名前を筆で書き、それを畳んで仕舞っておく。で、またそれを時々、引っ張り出してきては、そのリストを筆で書き換えていた。心理的には、藁人形を作ってるのに近かったかも。 そういえば、親に「ごはんおごって」と言われたときに、親子関係が逆転したことを身に沁みて感じたと言っていた人もいたな。
Author: Kyoko Nitta
MONKEY BUSINESS BOOK EVENT
少し前だけど、MONKEY BUSINESS ブックイベントに行った。トロントに来てからはほぼ欠かさず行っている。毎回、翻訳者の柴田さんからサインをもらうのが楽しみなんだけど、今回はサインをしてもらいたい柴田さんの本が家になかった(持っているものにはサインが既にしてある)ので、村上春樹が柴田さんといっぱい対談している村上春樹の本を持っていこうかと悩んだが、いくらなんでも失礼だなと思って止めた。 今回のブックイベントはどうしてなのか、内輪の人が多かったからなのか、Q&Aで「質問です」と挙手しておきながら、たっぷりとオレ語りする人が皆無だった。質問もコメントもよかった。そのことをカナダ人作家の女性と話していたら、手慣れた司会者の中には「質問ですよ、質問を短めにお願いしますね」と予め釘を刺す人が多い、と言っていた。 文学好きだけが集まったのか、余計なことは言わない主義の人が多かったのか。全体的に良かった。行ってよかったって毎回思ってるけど、今回はいつにも増してそう思うぐらいベストだった。もしかしたら、これが最後になるかもしれないらしい。できればならないでほしいけど、何かしら形を変えて残ってくれたらいいな。 楽しかったので、いつもなら行かない懇親会にも足を運んだ。MONKEY BUSINESS は日本とカナダの作家をタイアップさせたものなので、どっちの作家ともいろんなお話を聞かせてもらったし、私のくだらない話も聞いてもらった。 一番すごく驚いたことは、日本の作家さんが翻訳もやっているというので、「あ、私もです」という流れになって、「何を翻訳したの?」と聞かれて答えたら、「それ、読もうと思って持ってる!」と言われたこと。友人家族以外では初めての出来事だったので、もうトロケそうなぐらいにうれしかった。 文芸翻訳がやりたいけど、実際に仕事に来るのは社会派なノンフィクションや記事が多い。でもそこまでたどり着いただけでもよしとすべきなのかな。ここから先はどうやって営業すればいいのかもよくわからない。あのとき聞いとけばよかった。 折角のサイン本を濡らしてしまった。
ゲントで見たもの
忘れてしまいそうだから書き残しておこう。 その1 ゲントで夢を見た。私はベルギーで一番美味しいチョコレートを決める品評会の審査員の一人で、「これはウマい!」と私が推したチョコレートが1位に輝いた… のも束の間、それが審査前に一度溶けたチョコレートだったことが発覚し、金賞剥奪され、私の味覚への信頼も失墜した。 この悪夢にうなされ、夜中に目を覚ました。 その2 ある夜、ベルギー産ビールにもそろそろ飽きたな、という旅の後半戦、ビールを飲みに行った先のバーカウンターの隣の席に「シー・シェパード」のメンバーを1人発見。実際に至近距離で見たことはなかった。でも、「シー・シェパード」のTシャツを着ていただけかもしれない。たまにハーバードとかスタンフォードとか行ってもいないくせに有名大学のTシャツやスエットを着てる人がいるから、これも何かのファッション・ステートメントかもしれない。
SHADOWBOX
ゲントで買ったレースでシャドウボックスを作った。シャドウボックスのくせに影がなく平ったいが。思わぬところでカルトナージュの基礎と材料が役立った。 フレームを買いに大型チェーンの手芸店に行ったところ、額縁コーナーに蜂がいて、買い物最中に刺されてしまった。場所が場所だけに「まさか!」と動揺。しかも、がっつりと刺され、手がみるみるうちに腫れて痛いし痺れる! 売り場のお姉さんは接客中だったし、若干パニックになりつつも、時間が惜しいので、フレームを買うことに。 とりあえずレジのお兄さんに「額縁コーナーに蜂がいて刺された」と告げてみた。その時点で私は大量の脂汗をダラダラ流していた。度肝を抜かれつつもお兄さんは優しく、店長に連絡とって事情説明。結局、手芸店の中には応急処置ができるものがない、ということで一番最寄りのクリニックと薬局の場所を丁寧に教えてくれた。だが、そのフレームを40%も割り引いてくれた。これは口止め料かな。 このチェーンは、トロントダウンタウン店で銃撃された人が逃げ込んだりしたこともあって、手芸店の割に(店に非はないけど)ニュースに出てくる。私が蜂に刺されたのは同じ店じゃないけど。 脂汗をダラダラ流しながら、心なしか呼吸困難も起きてるんじゃないかと心配しつつ、フラフラになりながら、そのクリニックの受付にたどり着いたら、安心感がどっと押し寄せ、涙声で「蜂に刺された」ことを告げてしまった。受付の人がびっくりして、「呼吸困難が起きてるの? それともパニクってるだけ? 状況によっては診察を急がないといけないから」と聞いてきたが、それを聞いて「待つのが嫌だから呼吸困難ってことにしとこうかな」と思った自分がいた。だから「いえ、パニクってるだけかも」と正直にお返事。 待っている間に医者が患者と話しているのが聞こえる。医者は英語が母国語で、患者の英語はかなりブロークン。ブロークンであることを割り引いて考えても、一体何が言いたいのかが判然としない(私には)。治療にまつわる書類の話をしたいようで、その人は「I just want to make sure」というフレーズは知っていて、それをリピートするのだけど、その後の英語がひっちゃかめっちゃかで、聞いているだけでイライラした。長い間待ってたんだから、準備ぐらいしておけばいいのに。蜂に刺されたって飛び込んでくる人がいるから、クリニックのお医者さんは忙しいんだってば。 命がけで買ったフレーム背景に使った布は水玉なのだけど、雪が降ってるみたいに見えるね。 背景の布はベルベット風の布
夏の終わりのシカゴ
ベルギーから帰って、スーツケースの中身を入れ替えてシカゴへ。シカゴに行く予定が先に出来ていて、後からベルギーの予定が入ったからこうなった。 前回のシカゴ旅行は冬だった。「これが暖かい季節なら…」と想像を膨らませていたことを今回実行。クルーズ船に乗ってシカゴ川の摩天楼渓谷を見物するとか、ブルースを聴くとか、ミシガン湖を見るとか。普段オンタリオ湖を見慣れている私にはミシガン湖を見ても感動は薄いが、全米3位の大都市シカゴはトロントから行くと光り輝いて見える。建築に誇りを持っているシカゴの高層ビルは威信をかけて競うように建てられているから美しい。 摩天楼渓谷。トランプ・インターナショナルのビルも結構好き キラキラ・ビル群 ついシアーズ・タワーと呼んでしまう! ウィリス・タワー! 摩天楼ツアーの後、ぶらぶら歩いていたらシカゴのユニオン駅に遭遇。「あら? これって映画アンタッチャブルの階段じゃないの?」と盛り上がる。その後、妖精を信じるかどうかの話で盛り上がる。ユニオン駅に妖精がいるかどうかをテストするために誰も座っていないベンチを撮影。心霊写真になったらイヤだと後削除。The Blues Brothers の話もした。ジョージ・マイケルの昔のミュージック・ビデオが実はシカゴで撮影されたんじゃないかと疑っていて、何度もユーチューブを止めて凝視してるけど、未だに確証がとれない、という話もした。なんとなくシカゴに求めているものが30年ぐらい前のもののような気がしなくもない。 シカゴ美術館のミニチュア・ルームも再訪、ゴーギャン展(混んでいた)もインドネシアのバティック染め展も満足、そして現代美術館の村上隆展も楽しかった(私の趣味ではないけど、ホテルのすぐ近くなので行ってみた)。ゴーギャン展には高齢者が多かったけど、村上隆展はそれっぽい人が多かった。当たり前だが。 精巧なミニチュアルームを接写すると普通の部屋にしか見えないことの例 前回シカゴ名物のステーキを食べるチャンスがなかったので、今回は食べた。地元民に「ダウンタウンのステーキ専門店ならだいたいどこでも美味しい」と聞いていたので、適当に検索しつつ行ってみたら、そこは当たりだった(と思う)。しばらくはステーキはいいや!と思うぐらいに量が多くて、最後のひと口は肉攻めにあっている気がしたけど、本当に美味しかった。友達は3本の指に入ると言っていたけど、私は1番にしてもいい。そのあとブルースを聴きに行った。 ホテル近所のダイナーのメニューの表紙が超かわいい、という理由で(?)同じ店で2度朝食。全然おしゃれでもなんでもないが居心地良すぎて、いつまでも長居をしてしまう。 これが表紙。リバティぐらいに薄いコットンにプリントしてワンピを作ったらすごく可愛いと思う。 ダウンタウンから離れて、若者が集うおしゃれエリアにも行ったけど、そこに行くまでのバスがどの路線も荒みがち。昼間は平気だけど、夜遅くは微妙。バスの中でシカゴ・ブルズの細編みジャケット(カウチンセーターみたいな形だった)を着た黒人のおばあさんがいた。完成度の高いジャケットで尊敬してしまった。スポーツと手編みは親和性が高いと思う。 シカゴのレネゲードにも行ってみた。来る子達がおしゃれ。買い物より彼女たちのファッション観察のほうが楽しかったかもしれない。訪ねたかったベンダーが見つけられず、足がつってしまった。 そしてThe Beanでお決まりの写真撮影。ビーンと戯れている人々が楽しそう! 幸せ感溢れる場所だから大好き。The Beanの近くにCrown Fountainなる噴水オブジェも発見。冬に行ったときに気づかなかった。こちらの噴水もバカっぽくてとっても楽しかった。最後におちょぼ口になったところで、口からビューっと大量の水が放出される。 シカゴは本当に楽しい。その魅力は語りきれない。私が一番大好きなラジオ番組の公開収録もシカゴだ! 一度その収録会場でみんなと笑ってみたい! 第3戦目もありだと思う。
ゲントその2
ゲントでなんか可愛いお土産はないかな、と探してみたら、昔レースの産地だったらしい。レースは大好き。ということでお土産屋さんへゴー。 「勘弁してよ~」というお土産品の山を掻き分けて、ついに発見。店内を見渡す限り「これはベルギー産ではないでしょう?」とツッコミたくなるレース品がいっぱい置いてあるが、そんな無粋なことは言わない。見つけた可愛いレースを手に握りしめ、「これってゲント産?」と一応は聞いてみると、「んと、ブリュッセル産」という返答。そーゆーことにしこうぜ! お互いに! と私は心の中で思ったね。 だってね、このゲントの町並みのレースとか、本当に可愛いから。たぶん、ベルギーのほかの街でも売られているとは思うけど。そして、この蝶の形のレース! これはお友達からポルトガル土産にもらったのとほぼ同じ。もしかしたらポルトガル産なのかも? でも可愛いでしょう? これでシャドウボックスを作る予定。 ベルギーと言えばチョコレートだけど、留守中に猫の世話をしてくれた友人にベルギーのチョコレートとゼリー菓子を渡したら、激ウマで一気食いしてしまったらしい。自分用には買わなかったから味はわからずじまい。聖バーフ教会の「神秘の子羊」っていう絵も観たけどね、絵よりも、あれを欲しがって色んな政争や盗難が起きていることのほうが私には面白かった。 旅行前に兼高かおるの本を読んでいた。古い時代にカメラ機材やフィルムを背負って世界中を旅した人だから(しかもプロペラ機で最短時間で世界一周した記録を持っているらしい)、自分の荷物は最小限に抑えていた、という苦労話が書いてあった。で、それを真似して荷物をまとめたら、機内持ち込みスーツケースだけでヨーロッパに行けた。それすら一杯にならなかった。3分の2ぐらい。ワンピース4着とエスパドリーユで。底の分厚いエスパドリーユは最強。それは兼高さんのアドバイス。
Ghent, Brussels, Lille
急遽ベルギーへ行ってきた! 去年のベルギーは物騒だったせいか、空港と鉄道駅にはあちこちに機関銃を持った警備員がいた。ブリュッセルから電車で30分ぐらい南下したゲントという小さな大学町に滞在。そこは至って平和そうだった。昔はパリと並ぶほど大きな河運で栄えた町。この町はドイツ軍にとっていろんな便利なものがあったので、占拠されはしたものの、爆撃はほとんどなく、「第一次世界大戦ツアー」と称する街歩きツアーに参加しても、ドイツ軍兵士の性欲のはけ口だった場所ばかり案内されてしまった。それはそれで面白かったけど。 夜のゲント 本業の仕事ではいろんなことを一夜漬けで学ぶけど、その豆知識を自分の旅に活かせたりする。それが今回拷問と楽器だった。ゲントには小さいながら拷問博物館があって、まさにそこで人々が拘置・拷問されていた場所での展示。怖いことこの上なかった。それなりに見物客はいても、ふと気がつくと誰もいない… ということもあって恐ろしかった。漫画『イノサン』も読んでいたし満足。憲法で保証されている基本的人権のありがたさを再認識。 拷問博物館 「楽器」のほうは、ブリュッセルの楽器博物館で発揮。ここに2つの楽曲をほぼ無限に組み合わせて延々と奏でてくれる巨大オルゴールのようなものがあって、それについて翻訳したことがあった。現物を目にできてうれしかったけど、それより博物館の建物がアール・ヌーヴォー風の古いデパート! 楽器がびっしり展示されていても、広くないのであまり歩き疲れない。雅な鍵盤楽器から弦楽器、世界のいろんな楽器が展示してある。基本、叩くか吹くかのどっちかで音を鳴らすだけなのに、こんなに色々あるなんて! 旅の芸人が使う楽器も盛り沢山で、アコーディオンもものすごく種類が多い。ここも毎回来るたびに感動しそうな博物館だった。3時間はいたと思うけど、全部見きれなかった。 楽器博物館 コンポニウムという作曲(?)機械 ゲントからフランスのリールへも電車で1時間。ちょうどヨーロッパ最大の蚤の市が開かれる週末だった! 去年はテロのせいで中止になったらしい。リールの市街地が全部蚤の市になっていて楽しかった(けど何も買わなかった)。風物詩のムール貝の酒蒸しとフライドポテトにビールを飲んで帰ってきた。蚤の市に来ている人はこれを食べているか、ガラクタを物色しているかのどっちかね。 ブリュッセルでビールのイベントがあったのでそれを遠巻きに見つつビールを飲んでいたら、そこに酩酊しきった巨大な男たちとそのガールフレンドの集団がいた。相当飲んでいたようで、グラスを次から次へと落っことして割ったり、大声を出したりしていたので、ちらちらと観察。本人たちは至って楽しそうにしていたけど、周囲はこの酔っぱらいたちの間でいつ何時喧嘩が勃発するかとハラハラしていた。この人達はアメリカでいうところの「トランプサポーター」みたいな人たちだなと見た目で判断していたところ、その集団の一人のTシャツの袖から鉤十字をずらずら並べたタトゥーが出ていた。クラフトビールのイベントが開かれていたテントに集まってビールをありがたく試飲している人たちと、外にいる人達は対照をなしておったね。
女のいない男たち
村上春樹の好きな海外作家っぽい作品集で、けっこうどれも好き。 「男のいない女たち」というのはどんなもんか、ぱっと頭に浮かぶけど(わりと生き生きしてる女たち)、「女のいない男たち」は具体的なイメージは浮かばないね。私が女だから? この本に出てくる「女のいない男たち」はみんな寂しそうだった。 日本でも町の書店が消えているというニュースを読んだけど、個人商店を守りたい、というのと「活字離れ」を憂いているニュースだった。だけど、ネットに張り付つく感じで読書をしている私には、書籍が英語だろうが日本語だろうが、ネットでどんどん買えて、オンラインの読書コミュニティで人の感想を斜め読みして、ポチポチと「いいね」し合ってる今の時代のほうが、読者にはとても楽しい読書体験ができると思う。サイトによっては、そこで自分の創作を見せあえる。「一部のマニア」だけだと思うかもしれないけど、そういう人が国境を越えてつながっているのでとても楽しい。日本だったら文学フリマがあるけど、たぶんカナダやアメリカは、ネット上でそれをやっているんだと思う。 編み物のソーシャルネットだってそうだもんね。今や、北欧ニットデザイナーの編み図をPDFでダウンロードして買えるんだもん。そして、編みあがったら、作品の写真をアップしてみんなに見せる。自分でアレンジしたり、指定糸と違う糸で編むとどんな感じになるか見れるから、本当に楽しい。 結局、読書サイトもアマゾンなどの大手が運営しているので、「コアな読者」から情報を集めているし、そこからポチっとすればアマゾンなどで買い物できるけど、サイトによってはポチリ先が複数あるとこもある。 10年ぐらい前のアメリカの統計の話だけど、アメリカの読書人口は全体の5分の1しかいないのに、書籍の売上を考えると、その5分の1の一部がめちゃくちゃ本を読んでいる計算だった。有料コンテンツにお金を払ってもかまわない層や図書館ヘビーユーザーが本を読んでいるんだと思う。それはたぶんネットが存在する前からそうだったんだと思う。周辺の読書好きさんたちを見回してもそんな気がする。本は国民全員が読むものではないんだと思う。
Cross Stitch (Scandinavian Christmas sampler 1)
クロスステッチ熱は続く。。。 スカンジナビア模様のキットを買った。スカンジナビアのサンプラーは文字の部分を好みに合わせてノルウェー語、デンマーク語、スエーデン語に変えられるというステキな趣向が凝らしてある。布はアイーダじゃなくってリネンにしてみたら、あら、素敵じゃないの。 リネンはドイツやフランスのとかがあるんだね。あとリネンじゃなくて平織りの布にも挑戦中。リネンより分厚い。 まあ1つ1つのステッチはバカみたいに簡単で、それをひたすら繰り返すだけなんだけど、ラジオ聞きながらできるから楽しい。 最近テレビでニュースを観ていないけど(ネットにあがっていれば観てるけど)、ラジオのいいところって、声だけだからニュースも一人で読み上げるか、せいぜい三人ぐらいでニュースを声が重なり合わないようにしゃべっているから心が落ち着く。アメリカのニュース番組はパネリストを寄せ集めた討論風の番組を作っているけど、ギャーギャーうるさくてついていけず、結局喋っている人が好きか嫌いかみたいなところに自分を寄せてしまう。ある程度複雑な意見を述べるのに時間は必要だし、お互いにもうちょっと喋らせてあげればいいのに、と思う。与えられる時間が短いと極端なことか、単純なことしか言えないし。相手をねじ伏せてばっかりいるから、面白くともなんともない。というか、間違って変なとこに刺繍しちゃうじゃないの!!
Swarovski Telephone
おほほほ! 無駄遣いをまたしてしまった。ミニチュアの小さな世界がそもそも好きなんだけど(小さいものは色々と持っているし)、その無駄さ加減がすごく好き。スワロフスキーやリモージュなど、実寸アイテムがそもそもブルジョワ感溢れているから、そのミニチュアが今大好き。お姫様っぽいもんなぁ。男の人だったら、なんだろう、スポーツカーのミニカー集めみたいな感じ? しかも電話機!!(受話器外せます)もうこれを発見した瞬間、所有欲が渦巻いた。90年代初めにスワロフスキーが出したクリスタル・メモリー・シリーズの1つらしい。ああもう、このネーミングがすばらしい! 今の今までスワロフスキーなど見向きもしなかったけど、今は大好き。人生何が起こるかわからんね。25年ぐらい前に上司からもらったスワロフスキーは家中探してみたけど見つからない。ぼんやりとそれが「ネズミ」だった記憶が蘇ってきた。しかし国境を越えた引っ越しを2度しているのでもう手元にあるのかさえわからない。
