届いた日に一気読み。
ファンが号泣したとか言っているのをSNSで見ていたので、覚悟はしていたけど、予想を遥かに超えた内容だった。世間に公表していたよりもずっと満身創痍だったことが明かされている。
同じような病気を抱えた人、あるいはそれを支える家族のために書かれているだけあって、ところどころ西城秀樹の主治医(慶応病院)が病気の説明をしている。
奥さんの献身もさることながら、何より私の胸を打ったのは、西城秀樹の3人の子どもたちの反応。父親の闘病生活が3人にどんな影響を及ぼしたかは、それぞれに違う。元気だった頃の父親の思い出、大切にしていたい父親像、父親との距離、家族の中での立ち位置など、三者三様のはずだから当然なのかもしれないけど、父親存命中に、自分を抑えてお父さんの病状を直視できた子もいれば、そうはできずにいた子もいて、読んでいて涙が出た。
「西城秀樹」のイメージを保つために、今までは言えなかったことが多くあり、そのせいで世間では憶測も飛んでいたが、意地悪な文言もあった。きっとこの本は、そんな誹謗中傷をはねのけるように、この3人の子どもたちのためにも書いたんじゃないか。芸能界で長年活躍したスターの奥さんとして、とても聡明な人なのだなと思った。
まあ、西城秀樹を知っていることが大前提の本ではあるね。
余談:最初は電子書籍版を注文していたところ、電子書籍のほうには未公開写真が入っていないと「ケチ」がついていることが発覚し、キャンセルして紙書籍を買った。

