コンビニ人間

トロントに村田沙耶香が来ていて、「何がまともか」についてのトークを聞きに行った。主に『コンビニ人間』について語っていたけど、本人が海外の読者は「コンビニ」という空間にものすごく興味を示し、日本国内の反応とは違うと言っていた。

イベント会場から出てくるときに、初老のカナダ人が「日本の小説は尖ってない」と言っているのが聞こえた。その根拠を知りたかったけどそれ以上は聞こえなかった。根拠はないのかもしれない。

ちょうど、ブッククラブの来年の読書リストを作る時期で、各メンバーから推薦書を募っているし、「ページ数は少なめ希望」なので、これだ!!!と思って、英語版を探したら、トロント公立図書館には30冊あるのに「待ち」が165件。イベントのパワー恐るべし。まあ、だから新しめの話題本はブッククラブには難しいのかも。買うとなると一冊25ドルぐらいするし。

先月のお題は『ペルセポリス』だったけど、こちらは図書館に20冊あって全部貸し出し中だった。ブッククラブは大体20人ぐらい参加するので、「あいつらめ!」と思っていたら、サンフランシスコの古本屋で安く買えたからよかった。

『コンビニ人間』は日本語版を借りて読んだけど、短いからあっと言う間に読めてしまった。読みながら白黒映画のメンバーを思い出してしまった。ま、そういう私も主人公みたいに同調圧力をかけられて「変わり者」呼ばわりされることが若い頃は多かった。「変わり者」というよりは「個人プレー型」なのだと思うが。

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