短い期間だったけど3年ぶりにサンフランシスコに行ってきた。向こうの友達とは互いのSNSやブログを読み合っているので、久しぶりの気がしないし、すぐに本題に入って話せるのがいい。
この時期の北カリフォルニアの空は真っ青で、きらきら太陽の日差しを感じながら「私はなぜトロントにいるのだろう」と思ってしまう。そんな極楽のような気候の中で暮せば自殺は考えないのでは? と思う人もいるかもしれないが、美しすぎる自然を目の前にすると、自分の人生がちっぽけに思え、それはそれで人生を精算したくなる衝動に駆られる。
サンフランシスコのど真ん中だと、シェアライドもアプリを開くと車のアイコンが団子状態で表示され、グニュグニュしていた。ロボットバリスタのいるところでコーヒーを飲もうと思ったが、バカバカしくなりやめた。おしゃれ感満載な人間が抹茶ドリンクを作っている店も、ロボットバリスタとおなじぐらい不思議な光景で、長居をしているうちに紙ストローの先っちょがドロドロになった。
突然出回り始めた紙ストロー。海を汚染しているプラスチックを気にするなら、ストローなどまさに大海に水一滴。むしろドリンクを注ぐプラスチックのカップとかペットボトルだと思うけれど、「これならあきらめてもいい」順でいくとストローなんだろうと、フラプチーノを飲みながら思った。そして、インスタ映えを考えると、透明のプラスチックのカップが消えることはないな、と思った。
サンフランシスコ市内はホームレスが増えていて、シビックセンターの駅周辺がヤバイ!と聞いていた。「とにかく人々の行く方向についていけば問題ない」とアドバイスされたが、通勤ラッシュ外の時間帯だったので、ホームに降り立つ人の数も少なく、みんなそれぞれあらゆる方向に散っていく。慌てて、お勤め人ふうの人の後にぴったりくっついて改札を抜けて地上に上がると、私が前回来たときよりもきれいになっていた。どうも市の努力の賜物らしい。
10月17日未明、トロントの空港で入国審査の画面をピッピと押していると、17日からカナダで合法化された大麻についてどーのこーの尋ねてくる画面が出てきた。
まあ早い!
カナダはアメリカの大麻が合法化されていない州からの観光客を思い切り当てにしている。


