The Treasure of Sierra Madre

邦題は『黄金』

初めて見たけど、想像以上によかった。欲に目がくらんで、男たちが豹変していくのが面白い。貪欲さの果てが、浦島太郎的なオチなのも幻想的。この映画の舞台はアメリカ西海岸だとずっと勘違いしていた。メキシコだった。Sierra Madre はメキシコの山脈。

ハンフリー・ボガードと、ジョン・ヒューストンのお父さんが共演している。このお父さんが入れ歯なしで演技していたので、彼の英語が聞きづらかった。雰囲気は伝わったけど。3人目の若い男優もよかった。「あの人誰?」と聞くと「あの人、あまり長生きしなかったのよ」などとすぐに教えてくれる。知りたいことは教えてくれるけど、レクチャーはしないのが、白黒映画仲間のよいところ。

仲間にだいぶ慣れてきて、きわどい会話もできるようになった。親しくしている人には高齢者もいて、スケジュール帳に次の映画上映日を書き込んでいるけど、記入する月を間違えていたりするので、仲間の誰かが手帳を書き直してあげたりする。

「名画座」みたいなところで見たのもよかった。いつまでたっても映画始まらないので不思議に思っていたら、「ごめんよぉ、上映時間を間違って掲示しちゃったのさ」と… TCM があれば家でいくらでもこういう白黒映画は見られるだろうに、平日の夜にも劇場に足を運ぶ人が多かった。まあ、私は素敵な劇場に座って映画見ていると豊かな気持ちになれるタイプだから、楽しかった。

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