居酒屋の戦後史

とても勉強になった。お酒→東京の都市開発の歴史→お米の配給→酒税→経済的格差と、酒飲みの視点でよくここまで語れるな、というぐらいに内容が濃い。後で著者プロフィールを見たら、居酒屋研究は趣味で、経済格差を研究している学者だった。。。ま、確かに、何の酒を飲むか、どう飲むか、には階級が反映されている。トロントでも貧困区域に近いパブにいくと、「泡はいれないでね、泡は!」としつこく注文するおじさんはいる。ビール満タンにしてほしいから。私も、日本のビール専門店に行くと、「泡が多いな、もうちょっと減らしてほしい」と思ってしまう。ビールの泡は実はそんな好きじゃない。

「とりあえずビールね」と日本人はビールから始める理由を知ってしまった。一言ではまとめられない。この本一冊かけて説明されているといっても過言じゃないからね。

本に付いている帯のキャッチフレーズには「趣味が悪い!」と怒りがこみ上げることが多いけど、この本の帯には微笑んでしまった。

Leave a comment