Ghent, Brussels, Lille

急遽ベルギーへ行ってきた! 去年のベルギーは物騒だったせいか、空港と鉄道駅にはあちこちに機関銃を持った警備員がいた。ブリュッセルから電車で30分ぐらい南下したゲントという小さな大学町に滞在。そこは至って平和そうだった。昔はパリと並ぶほど大きな河運で栄えた町。この町はドイツ軍にとっていろんな便利なものがあったので、占拠されはしたものの、爆撃はほとんどなく、「第一次世界大戦ツアー」と称する街歩きツアーに参加しても、ドイツ軍兵士の性欲のはけ口だった場所ばかり案内されてしまった。それはそれで面白かったけど。

夜のゲント

本業の仕事ではいろんなことを一夜漬けで学ぶけど、その豆知識を自分の旅に活かせたりする。それが今回拷問と楽器だった。ゲントには小さいながら拷問博物館があって、まさにそこで人々が拘置・拷問されていた場所での展示。怖いことこの上なかった。それなりに見物客はいても、ふと気がつくと誰もいない… ということもあって恐ろしかった。漫画『イノサン』も読んでいたし満足。憲法で保証されている基本的人権のありがたさを再認識。

拷問博物館

「楽器」のほうは、ブリュッセルの楽器博物館で発揮。ここに2つの楽曲をほぼ無限に組み合わせて延々と奏でてくれる巨大オルゴールのようなものがあって、それについて翻訳したことがあった。現物を目にできてうれしかったけど、それより博物館の建物がアール・ヌーヴォー風の古いデパート! 楽器がびっしり展示されていても、広くないのであまり歩き疲れない。雅な鍵盤楽器から弦楽器、世界のいろんな楽器が展示してある。基本、叩くか吹くかのどっちかで音を鳴らすだけなのに、こんなに色々あるなんて! 旅の芸人が使う楽器も盛り沢山で、アコーディオンもものすごく種類が多い。ここも毎回来るたびに感動しそうな博物館だった。3時間はいたと思うけど、全部見きれなかった。

楽器博物館
コンポニウムという作曲(?)機械

ゲントからフランスのリールへも電車で1時間。ちょうどヨーロッパ最大の蚤の市が開かれる週末だった! 去年はテロのせいで中止になったらしい。リールの市街地が全部蚤の市になっていて楽しかった(けど何も買わなかった)。風物詩のムール貝の酒蒸しとフライドポテトにビールを飲んで帰ってきた。蚤の市に来ている人はこれを食べているか、ガラクタを物色しているかのどっちかね。

ブリュッセルでビールのイベントがあったのでそれを遠巻きに見つつビールを飲んでいたら、そこに酩酊しきった巨大な男たちとそのガールフレンドの集団がいた。相当飲んでいたようで、グラスを次から次へと落っことして割ったり、大声を出したりしていたので、ちらちらと観察。本人たちは至って楽しそうにしていたけど、周囲はこの酔っぱらいたちの間でいつ何時喧嘩が勃発するかとハラハラしていた。この人達はアメリカでいうところの「トランプサポーター」みたいな人たちだなと見た目で判断していたところ、その集団の一人のTシャツの袖から鉤十字をずらずら並べたタトゥーが出ていた。クラフトビールのイベントが開かれていたテントに集まってビールをありがたく試飲している人たちと、外にいる人達は対照をなしておったね。

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