村上春樹の好きな海外作家っぽい作品集で、けっこうどれも好き。
「男のいない女たち」というのはどんなもんか、ぱっと頭に浮かぶけど(わりと生き生きしてる女たち)、「女のいない男たち」は具体的なイメージは浮かばないね。私が女だから? この本に出てくる「女のいない男たち」はみんな寂しそうだった。
日本でも町の書店が消えているというニュースを読んだけど、個人商店を守りたい、というのと「活字離れ」を憂いているニュースだった。だけど、ネットに張り付つく感じで読書をしている私には、書籍が英語だろうが日本語だろうが、ネットでどんどん買えて、オンラインの読書コミュニティで人の感想を斜め読みして、ポチポチと「いいね」し合ってる今の時代のほうが、読者にはとても楽しい読書体験ができると思う。サイトによっては、そこで自分の創作を見せあえる。「一部のマニア」だけだと思うかもしれないけど、そういう人が国境を越えてつながっているのでとても楽しい。日本だったら文学フリマがあるけど、たぶんカナダやアメリカは、ネット上でそれをやっているんだと思う。
編み物のソーシャルネットだってそうだもんね。今や、北欧ニットデザイナーの編み図をPDFでダウンロードして買えるんだもん。そして、編みあがったら、作品の写真をアップしてみんなに見せる。自分でアレンジしたり、指定糸と違う糸で編むとどんな感じになるか見れるから、本当に楽しい。
結局、読書サイトもアマゾンなどの大手が運営しているので、「コアな読者」から情報を集めているし、そこからポチっとすればアマゾンなどで買い物できるけど、サイトによってはポチリ先が複数あるとこもある。
10年ぐらい前のアメリカの統計の話だけど、アメリカの読書人口は全体の5分の1しかいないのに、書籍の売上を考えると、その5分の1の一部がめちゃくちゃ本を読んでいる計算だった。有料コンテンツにお金を払ってもかまわない層や図書館ヘビーユーザーが本を読んでいるんだと思う。それはたぶんネットが存在する前からそうだったんだと思う。周辺の読書好きさんたちを見回してもそんな気がする。本は国民全員が読むものではないんだと思う。

