ブッククラブ(最近集まってないけど)でもらった本。初めて高村薫を読んだ。1992年の本だから古く、スパイが携帯電話を使っていないし、コンピューターを使わずに会社で仕事している人がいたりする。原子力発電所の設備機器や技術用語も多く出てくるけど、きっとそういうのも専門家が読むと「古いな」と感じるのかな… 25年前の本だから。
『神の火』は、原子力技術を取引している東西スパイの話で、高浜原発が関わっている(音海原発)。話の中で北朝鮮ももちろん暗躍している。これを読んでいる間に、北朝鮮がまたミサイルを発射した。しかも今回はアラスカに届くと言われる長距離のものだった。そして、高浜原発の3、4号機が営業運転に入ったというニュースも。原発が標的になったら、という意味でも、北朝鮮のミサイル騒ぎはとても怖い。しかも若狭湾に原発はいくつもある。最近また仕事でイヤになるほどAI本を読んでいたので、今は、国家間で激しい競争のあるAI技術が取引されているのかもしれないなと思い、なんかいやーな気持ちになった。
「そういえば…」と三重県で芦浜原発の建設が白紙撤回になったのを思い出した。結果は撤回ということだけど、小さな村が賛成派と反対派に分かれてズタズタに引き裂かれたという話を聞いたことがあるので、そういう話を読みたいと思い、アマゾンでポチリ。
原発のことになると、すぐに政治やイデオロギー的な話になってしまい、安全性とか技術の話が聞きたいのに「背後にXXXがいる」的な話になりがちで、相手を選ばないと冷静に話ができないことも多い。ダブルで火種。
本と関係のない話になったけど、『ハウス・オブ・カード』っぽいカードの並べ方と切り方で、とてもおもしろかった!


最後のシーンを地図を見ながら確認したら、高浜原発の場所とは少し違う架空の場所になってた。
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