フランダースの犬

これもブッククラブで人からもらった。村岡花子訳だったとは気づかなかった。動物好きなのでアニメ版で見て最終回で泣いたりはしたが、大人になってみると「なりふりかまわずワンワン泣く」のはストレス解消にもなる、と冷めた目でアニメ版を見ている。「見てる」って評価してるって意味よ。もう長いことアニメ版なんて見たことないから。

表紙絵がかわいい

『フランダースの犬』は本のほうは、意外にもパトラッシュが老獪で、イメージ的にそんなに可愛くはない。あとは、村社会で強いられる同調性のために、あるいは縁故主義のために、へこへこしている人々には顔が与えられていないというか、薄い存在として書かれているのが空恐ろしい。底辺の一番底辺にシワ寄せがどっと押し寄せていたり、あるいは風車小屋を所有するアロアのお父さんが理不尽な有力者として描かれているけど、その中間にいる人達の無視が怖いよー!!

同じ本に収録されている『ニュールンベルクのストーブ』のほうが奇妙で面白い。貧乏で子だくさんな家にある古めかしいストーブの話なもんだから。

原作者はイギリス人だったんだね。なんか、てっきりオランダとかベルギーとかそっちのほうの人だと思いこんでいた。確かに元が英語じゃないと村岡花子訳にならないよね。

2 thoughts on “フランダースの犬”

  1. 私も、オランダとかベルギーとかだと思ってた。
    キャラの名前がだって英語名じゃないよね。
    私はハリウッド版フランダースの犬を見たけどネロもパトラッシュも死ななかったからワンワン泣けずにすごい不完全燃焼だった。

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  2. そうそう! ハリウッド版みてないけど、あのラストに猛反対があったって聞いた。お国柄ってやっぱりあるよね。

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