昨夜はアメリカ大統領選の開票状況のパブリックビューイングに、近所のパブに行きました。トロントだし、ゲイ地区のど真ん中にあるパブなのですが(リベラルな土地柄ってこと)、その向かいにある、普段はドラッグクィーンが踊ったり歌ったりしている店でも、ドラッグクィーンがマイク片手にしゃべりながら、みんなでCNN見てました。
私が行った店もどの画面もすべてCNNだったけど、みんなスマホでほかの速報もチェックしてたようです。あるいはつぶやいていたか、チャットしてたか。
東から順番に西に向かって開票していくし、人口の少ないところは開票作業も早く終わるので、アメリカ地図の真ん中が真っ赤になっていくのですが、ミシガンが真っ赤になったときに、「嗚呼….」と店中の人が反応していました。カリフォルニアの結果が出た時に「わーい!」と喜んだ声を無理して出してた人もいたけど、その頃には既に「余命宣告」を受けていたような状態だったので…
選挙前日には、「もしも僅差でヒラリーが勝つと、変なことが起きるかも…」と不安になり、今日ヒラリーの敗北宣言スピーチを聞いて、やっぱりこのほうがよかったのかも、などと思ってしまいました。不正選挙だ!と言ったりせずに、真摯に結果を受け止めていたので。
私は、「初の黒人大統領」とか「初の女性大統領」とかいう「ロールモデル」があったほうがいいんじゃないか、と思うほうなんですが、「そんなのどうでもいい!」と最近否定されることのほうが多いので、世の中はそうなのかな、と… なんかほら、イギリスだと女王がいるから、女性に統治されるのはアリだと思える… と言ってみても、説得力全然なかったし。だから私は「お花畑系」だと人に思われています。
そういう意味では、実は、副大統領候補にエリザベス・ウォーレンを選んで、歴史を作って、華々しく散って欲しかったです(散るつもりがないから選ばなかったんだと思うけど)。エリザベス・ウォーレンを見ると、つい上沼恵美子を思い浮かべてしまう。
選挙日の前日に、あまりよく知らないカナダ人と、「ピーターティールの10月末のスピーチが意外と面白かった」という話になって、「そうだよねー」と盛り上がりかけたところで、向こうが「私トランプ支持なのぉ」となり、私は「ええっと、こっちは逆です」となって、大変にぎこちない思いをしました。
あと、ペンシルバニア州の内訳が出た時、ピッツバーグとフィラデルフィア以外は真っ赤だったのも衝撃でしたが、田舎対都会で揉めるのはとっても根深いものがあると思いました。例が悪いかもしれないけど、名古屋へ通勤あるいは通学している場合、「近鉄に乗って帰る」と言うと、「近鉄=三重県民=田舎」という構図が出来上がるのですが、「近鉄しかない」のを乗り越えて都会に進出するには、都会に進出できるだけの資産がある人に限られてくるので、例えば企業が誘致されてきても、それが配送センターとかだったりすると… いや、シリコンバレーみたいなものでもそれはそれで困るとは思うけど。私は三重県を出た人ですが、出たところで「地方豪族」と言われることもあるので、田舎育ちのレッテルは一生つきまとうんですのよ。
