The Rocky Horror Picture Show

初めてロッキーホラーピクチャーショーに行った。普通の格好で。座席に座っていたら、映画館のお兄さんが「初めて?」と聞いてきたのでうなずくと、「ちょっと失礼」と言い置いて、赤い口紅で私の頬に「V」と書いた。ヴァージンのVだそうで。「観衆に向けて何か一言」と聞かれたので「何もない」と言ったら、すごすごと消えていった。冷水を顔にかけた感じで悪いなとは思ったけど。

ロッキーホラーピクチャーショーは、銀幕に向かって言いたい放題好きなことを言っていいんだけど、どうも前日のショーで誰かが、他人が言っていることが気に入らなくて、「シーっ!!」と叱ったらしく、「シーっ!はナシね!」と司会者が注意していた。そもそも「毒抜きイベント」なので、言いたい放題はお約束ということなのだろう。

しかし実際ショーが始まってみると、面白いことを言っている人もいたけど、わりとみんなFワード、Aワードなどをひらすら連呼することが多かった。完全な自由を与えられると意外とみんな同じようなことを言うもんだね。安心した。斜め前のおばさんがアヒルの着ぐるみを着て、ビール片手に罵声を発していたので、なんかこう、陰険になってないから「健康的だな」と思った。

ショーの後、映画館の向かいにあるパブに立ち寄ったら、ハロウィーンの夜なのに、若い男が一人、テーブル席に座り、壁にかかっている鏡に向かって一生懸命話しかけていた。すごく不気味だった。

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