まさかの右手首骨折。でも指は動くので仕事はできる。仕事はできるのに、ジャムの瓶の蓋があけられない。チューブ式でも絞り出せない。編み物もできない。
午前二時頃に家の中で段ボールの空き箱に躓き、ひっくり返って家人に救急病院へ連れってもらった。あまりの痛さにレントゲンを撮るときにギャン泣き。
仮のギプスをしてもらったとき、右手はこれからしばらく腫れていくからと、医者が指輪を引き抜こうとしたが取れない。どうしても外れなかったので、日を改めて、もう一度別の病院でトライ。
「手が腫れている!今日絶対に外さないといけないから!」と叱られる。
「SAVE OR CUT?」
「SAVE…… at all costs」
男4人に押さえつけられ、指がちぎれるか、すでに骨折している手首がさらにどうにかなりそうなぐらいに引っ張られ、阿鼻叫喚の地獄絵のさまとなる。
念のため、指輪を切るためのハサミも持ち込まれたけど、あれで切ったら絶対指輪は元に戻らないはず。
途中で「ウェディングリング?」と聞かれたが、聞くタイミングがずれている。
指をぬるぬるにすると取れやすいとか、それを否定する医者。痛さに叫びながらも、ユーチューブでインド人が指に糸をぐるぐるに巻き付けて指輪を取るのを見たことがあるから!と医者たちに訴えるが、却下。
ギューギューと引っ張られている時間は長く感じた。
で、外れた。
外れた指輪を医者は私の小指にすっとはめ、部屋を去っていった。
看護師にもうちょっとましなギプスを作ってもらう。そして、また医者が戻ってきて「今日はいっぱい引っ張ったからね、もう一回念のためにレントゲン撮っておこうか」
で、あまりの痛さとショックで小指にリングをしていることを忘れ、待合室でリングがすっぽ抜けて落ちる。再び動揺。どっかのお兄さんに拾ってもらう。
レントゲンでは異常なし。帰っていいよと言われる。カナダにいることを忘れ、アメリカの病院にいるんだと思ってしまい、支払いの手続きしなきゃとオタオタしていると、「支払いなんてないけど」と言われて、天使が空を飛んでいるような幸せな気分になった。
「なんか治療費タダなんだね」と家人に言うと、「タダなんじゃなくて税金で先払いしてるだけ」と言われた。
ちなみに意地でも切らずに残したかった指輪は、SATCのサマンサに憧れて「(男に頼らずに)宝石を自分で買う女」になろうと、某宝石店で「自分への贈り物ですよ!ハハハ!」と言いながら買った指輪だった。今回の一件で、まぎれもなく、血と涙と汗の結晶になってしまった。


読んでるこっちも痛い。
比べものにならないだろうけど。
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今日この話をアにしたら、指輪は紐を巻いて外すんだって熱く語っていたよ。アメリカの救急医療の方が進んでる??
私は「レントゲンがタダだった!」って言うことを熱く語っていたのに!
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suga ちゃん、
指輪の痛みは人災だよね
ユキちゃん、
もしかしたら、こっちでも救急隊の人はそういう技を持ってるのかも!私の場合は医者だったから。
高額の医療費をその都度請求されるアメリカの場合だと、文句もいいたくなるけど、なんかタダってことで帳消しにしてもいいや、と思ってしまった。
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