カナダのローカルネタだけど、CBCのラジオ番組のホストだったジャン・ゴメシという人が、性犯罪で複数の女の人から訴えられて裁判になった。彼はSM好きだったらしいし、そのことについては本人は最初から否定もしていない。
ところが、裁判中に女の人のほうにボロが出て、明日判決が出るけど、多分無罪になるんじゃないかと言われてる。
この事件の真相はさておき、今活発にデートにいそしんでいる若者たちだとか、あわよくば若い女の子と火遊びをしたい男たちには、この事件はそこそこ迷惑な話。
それで、まあ彼の名前は、動詞にもなってしまっている。「楽しい思いをしてたのに、事態が豹変して、突然痛い目に遭う」という意味。
http://www.urbandictionary.com/define.php?term=Ghomeshi
「イエス・ミーンズ・イエス」で茶化されているように、性的関係を結ぶ前にイエスと同意しなきゃいけないのに、イエスと言ったけど実はノーとか、後から考えたらノーだった、という困った話は、コメディ番組のネタにもなっている。そもそも、恋の駆け引きとは、水と油のようなことだよな、と思う。だってさ、イエスと言ったって、そこから先のほうがむしろ大変なんだもんね。
それに、性癖というか性的指向(SMとか同性愛も全部ひっくるめて)が、もともと「普通」ゾーンからずれているとか、道ならぬ恋に足を突っ込んだ人とか、枕営業もアリの環境にいる人にとっては、「イエス」の同意にとりつけることが難しかったり、無粋だったり、タブーだったりするわけでしょう。それで、ついうっかり「普通ゾーン」から外れたことがない人にアプローチして痛い目にあったとしたら、気の毒。
だからこそ、もう20を過ぎたら、大人の判断で行動してね、と思いたいけど、そうはいかないから、みんなオンラインに行くんだと思う。だって、テクノロジーは嘘つかないもん。
今回の裁判なんて、男も女も「イエス・ミーンズ・イエス」の世代じゃない熟年男女だし。私には、セレブの前に身を投じてしまったら、思った以上にSM傾向が強くてびっくりしちゃった女の復讐劇に見えるけど、法の裁きはどうなんでしょう。
結局無罪判決が出た。

無罪判決が出た後に、このケースを「レイプ事件」とか「セクハラ」につなげて怒っている人たちがいるけど、これってレイプでもないし、熟年男女のデート中に起きたことだし、性暴力があった後も、女性たちはものすごくセクシャルな内容のメールとか、ビキニ姿の写真をゴメシに送っていたんだから、「レイプ事件」とつなげるのはどうかと思う。セレブ気取りでやりたい放題だった(と言われている)ゴメシをそういう男だから裁くべきって言っているみたいに聞こえる。そっちのがおかしい。
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