イーサン・ホークが近所の本屋に来るとのタレコミがあり、ネットでチケットを買って行った。
「イーサン・ホークと本屋さんで会えるなんて、BEFORE SUNSETみたい!」と友達も誘った。同じことを考えてる人はすごくたくさんいたようで、長蛇の列に並ばされた。
本人が近くにいるのに、本棚の間を列が蛇行し、見えない。本人のトークもなく、ひたすらサインしているらしい。チクショウ!
友達は子供とダンナさんに夕飯を食べさせてから列に並んだので、私よりかなり後方にいる。しばらくしたら「もう並ぶのやめた。バカバカしい。ワインでも飲みに行こう」と誘惑してきた。
私の背後から「そうだ脱落しろ」とオーラをひしひしと感じる中、イーサンを取るか、子持ちの友人の大切な自由時間を取るかの選択に悩まされた。結局「女前」になりたい気持ちが勝って、「ヨッシャ!飲みに行こう」とふたりでイーサンを捨てて去った。残念感の拭いきれぬイベントだった。本も短くて、並んでいる間にほとんど読んでしまった。
サインだけじゃなくて名前も入れてくれるという準備までは、本屋もえらく手際がよかったのだが。

