口寄せの術

最近、とあることで、コミュニケーションにおける距離とてもいうのでしょうか、ストレートであるか、間に何か挟んでいるとか、そういうことについて考えます。自分で言うのか、人に言わせるか、そういうことです。

ウチの妹が犬の散歩に行くのに手間取っていると、彼女のダンナさんが、

「さっさと靴ぐらいはけ。早く用意してケロ」

まるで霊媒師の口寄せのように、あるいは腹話術師のように、ワンコの気持ちを代弁するのだそうです。ストレートに言われたら殴り合いにも発展しかねない台詞ですが、犬がそう言っていると思えば、「もうちょっと待ってね」と頑張れます。

わたしも最近、カンジの悪い日々が続いたので、ある日、ニャンコを抱きしめ、ニャンコの手を使って、

「バイバーイ。イッテラッシャイ」

とやっているうちに和やかになりました。猫はイヤそうな顔をしていましたが。

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