沖縄 – 那覇と阿嘉島

忘れる前に沖縄の旅について書いておこう。

そもそも、沖縄を旅するカナダ人のドキュメンタリーを見た教授が沖縄に行きたいと言い出した。帰りの予定を変更して沖縄で遊ぶ時間を作ろう!なんかわからないけど那覇行きの飛行機を押さえよう!

那覇直行便を押さえた後に、石垣島とか宮古島へ直接行けば?とか離島がオススメ、ということを人から聞く。ナニ?レンタカーがないと不便?二人とも国際免許の用意がない。下調べ不十分なまま、現地入りしてからのスマホ頼りで行った沖縄であったが、結果はナイス。

まずホテルのサービス満点。平素ビジネスホテルご愛用なのでサービスに期待していなかったからかも。「なんか沖縄料理のいい店ないかなぁ、島唄のいい店ないかなぁ」とつぶやけば、ササっと調べて予約までしてくれる。英語も上手。おかげで、こんなにうまいフーチャンプルー食べたことない!というフーチャンプルーを食べたし、ネーネーズの島唄も聴いた。

グルクンの唐揚

このホテルで配られる朝刊は「沖縄タイムス」。菅官房長官と沖縄県知事の会談前とあって、記事はどれもこれも読みごたえあり。読者からの声もたくさん載せていて、基地問題への関心度の高さとか、真剣さが伝わってくる。基地問題については本土の新聞記事と沖縄タイムスを読み比べたほうがいいということに気づいた。

偶然入ったバーでは、「那覇を是非満喫して好きになってもらいたいから」とお店の人やお客さんから、いろんな情報を教えてもらう。その中から慶良間諸島の阿嘉島へ。この島は自然がまだまだ残っていて、小さな民宿しかないようなところ。フェリーを降りて、レンタサイクルして、島のあちこちを自転車で回った。少しは泳いだけど風がきつく、ほとんどビーチでごろ寝。阿嘉島と周辺の島を結ぶ橋の上からは海亀やサメなどが泳いでいるのが見え、サイクリング中には慶良間鹿とも遭遇した。この鹿は泳いで島を渡ることができるらしい。私が見たときは陸を歩いていたが。絶滅危惧種であるからこの遭遇はとてもラッキー。


フェリーに乗っている間、前夜に聴いた島唄を思い出す。沖縄本島の小さな村から内地へ出稼ぎに行くのだけど、船は那覇からしか出ない。両親は貧しく那覇まで子供を見送ることはできない。そこで、親は丘に上がって火を焚き、那覇を出航した船から子供が見えるよう、煙を空高く舞い上げる。子供の乗った船からの煙、そして丘からの煙で、親子の別れ、親子の絆を確かめ合う、という歌詞。唄を聴いただけでもジーンとくるのに、景色を見ながら唄を思い出すと泣けてくる。

泡盛専門の飲み屋では、ご主人と客からいろんなことを教わった。泡盛の中にも木樽に寝かせるものがあり、そういうものはスコッチウィスキーに近いような香りと味がする。あと、泡盛には本来は徳利は使わず、「からから」という御屠蘇の酒器のような陶製のものを使って杯に注ぐ。この語源は、一杯分程度しか泡盛が入っていないからすぐ「から」になるからだとか、中にビー玉のようなものが入っているものがあり、それが「カラカラ」と音を立てるからだとか、色々と謂れがあるらしい。注ぎ口が欠けやすいため「からから」は今はあまり使われず、内地の影響もあって、徳利型のものを使うことがほとんどらしい。サービスしてくれたのか、たくさん飲んだのにウソみたいなお勘定だったから(間違ってないと言っていたし)、春休み中で店の片付けを手伝っている小学生の息子さんにでもと千円置いてきた。


首里城も見てきた。でも…外国人も日本人もみな騒がしくてゆっくりは見れなかった。春休みだからなのかな… もっとゆっくり見たかった。沖縄戦で建物の八割は破壊されてしまった沖縄だから、古いものを復元したい念願みたいなものがあるのかな。

唯一、羽田を発つ前から行くと決めていたのが糸満市にある「ひめゆりの塔」。タクシーで行ったけど、これについては書くと長くなるから、今日はここまで。

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