ペンパルの作ったお酒

子供の頃、文通が趣味で何人かお相手がいて、コネチカット州の女の子とも文法めちゃくちゃの英語で文通していた。トルコ人とも文通していた。今大人になってもブログが趣味なので変わってないなと思う。ピンポイントで私から手紙を受け取っても対応に困った人々が少なからずいたと思う。手紙魔だったから。

小学校高学年当時、チェーンレターが当時の小学生の間で大流行で、私もチェーンレターを受け取り、5人の中の最初の人に手紙を送ること、という指示に従ってある女の子と文通を始めた。

文通は高校入学あたりまで続いたと思う。心が穢れ出す高校入学あたりから文通のことは忘れ、やがて小さな女子大に入学。入学者名簿を見ていたら見覚えのある名前が…

そう。会ったことはないけど、その名前は何百回も書いたことがあるペンパルが同じ学校に入学していた。しかしクラスが違うので会うことがない。

本当に一度だけ話す機会があった。「小学生の頃に文通していた人ですよね?」と話しかけたら、向こうも同じ大学にいることは知っていたらしい。しかし、なぜかその当時親しくなるということはなかった。ヘタにいろんなことを知り尽くしていたからだろうか。今は何も覚えてないけど。例のチェーンレターはいとこから来ていたので、実は祖父母からこのペンパルの家が酒蔵を営んでいることを聞いて知っていた。

先日、日本橋三越の向かいにある「三重テラス」にふらりと立ち寄ると、ペンパルの酒蔵が出している酒が置いてあった。「これはペンパルが作ったお酒だ!」と教授と二人で三重テラスでテンションをあげまくって買った。

お上品な仕上がりのお酒。飲んでいると、昔の思い出に浸ってしまう。ペンパルの名前はユニセックスだったので私は最初「男の子」と文通するんだ!と緊張していたら、しょっぱなに受け取った返事に「私は女の子です」と書いてあったこととか。

不思議な縁だなぁ。素直に嬉しいけど。

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