なるべく週末はロンドン近郊の町も探索しようということで、先々週はブライトン、先週はオックスフォード、その次はバースを訪問。私たちの住んでいるところは交通の便がとてもよい。
まずはブライトン。
ロンドンのビクトリア駅から電車で一時間ちょっと。駅で切符を買ったが、同日に帰ってくるなら片道と往復切符の値段がほぼ一緒なのはなぜだろう。マークス・アンド・スペンサーでサンドイッチやポテチを買い込んで電車に乗り込む。M&Sのポテチの栄養価一覧を見ていたらものすごくヘルシーなのに驚く。電車はガタガタ揺れる。
ブライトン駅からビーチまでの間にこじゃれたレストランやギャラリーが並ぶ通りがある。そこを歩き出すと誘惑が多くなかなかビーチに辿り着けない。じっくり見ればいろいろ面白いものに出会えたかもしれない。もっと時間があったらよかったのに。
ビーチは小石のジャリ浜で、桟橋にはレトロな遊園地。スマホの電池はナビゲーション用に温存しておきたいと思って、デジカメで写真を撮っていたらカメラをブライトンに置き忘れてしまった。だから写真がない。ブライトンの桟橋は本来、東西両方にあったらしい。西のほうは嵐や火災で崩れてしまって廃墟になっているけど、これを再建するのだとか。今ある東の桟橋は庶民的。西のほうは既にこじゃれたレストランなどがあって、もう少し高級感のある桟橋になるのかも。
「おいしいフィッシュ・アンド・チップスを食べよう」とスマホを頼りにレストランを探す。見つけた店は専門店とあって魚の種類が多い。メニューにタラコ・アンド・チップス発見!タラコをパテのようにしてから油で揚げるというのがなんか不気味。塩漬けされてないので塩辛くはない。タラコがもったいないような気がしてならない。しかし、フィッシュ・アンド・チップスというのはおいしい店で食べると、よい油で揚げてあるし衣が薄くてサクっとして、中の魚がジューシー。ポテトも種類が違うのかおいしい。でも全部食べるのは無理。
日を改め、オックスフォード。
アパートの前のバス停からオックスフォードとロンドンを行き来する「チューブ」バスが出ている。往復18ポンド程度。これも二階建てのバス。バスの中でオーストラリアから「先祖ビザ」なるものでUKに二年滞在している女の子に遭遇。この話は長くなるから別に書き残そう。
オックスフォードにあるオックスフォード大学の歴史的なキャンパスを見ているだけで一日が終わる。あちこちにハイソな空気が漂っている。有名人を多数輩出しているので「このカレッジはトニー・ブレアの行ったところ、ここは徳仁皇太子、あそこは雅子サマ。ビル・クリントンはここかな?」などとスマホのアプリでチェックしながら歩いているうちに面倒臭くなった。
『不思議の国のアリス』もオックスフォードにあるクライスト チャーチという教会で生まれた。作者のルイス・キャロルはオックスフォード大学で数学を学んだので。この教会で年に一度「アリスのお茶会」があるらしいが、大変な人気なようで、私もチケットを購入して是非行ってみようと思ったら売切れていた。出発するのが遅すぎて教会には入れなかった。またもう一度行ってみよう。http://www.chch.ox.ac.uk/visiting/alice
クライスト チャーチ
オックスフォードのカレッジごとのマフラーやカフリンク
そして、バース。
パディントン駅から電車で一時間半。バースの駅を降りると、何やらデータ接続が悪く、アップルストアを見つけて店の前でアップルストアのWiFiを使う。スマホに頼りっぱなしで地図を持っていないとこういうことになってしまう。
有名なローマ遺跡「お風呂」を見に行く。ここはとても面白い。私たちは三時間いた。でも混んでいなければあと一時間ぐらいは過ごせた。遺跡の破片を3D画像でつなげて想像力を掻き立ててくれる。随分昔の話だけど「ローマ人の物語」を読んだので、やっぱりローマ遺跡を見ると面白いなと思う。英語の音声ガイドを使うと、普通のイギリス人のおばさんの案内もあるけど、アメリカ人の考古学者らしき人の「若い国から来た人の驚き」の案内もあって、それが小難しくなくってすばらしい。ウンチク好きな人には「あっそ…」ですが、「ここから見るとすごく景色が面白いよ!」とかアメリカ人っぽく明るい案内。
バースはジェーン・オースティンが住んでいた町でもあり、この日はジェーン・オースティン・フェスの最終日。私はとても行きたかったのだけど、教授が… やっぱりあの小説は少女マンガ的要素がてんこ盛りなので現代の男にはキツイ話なのかも。このフェスは、小説が書かれた時代の格好をして練り歩いたり、19世紀の髪型にしてくれたりするらしい。町の中にフェス帰りの人たちが、ダーシーやエリザベスの格好をして歩いていた。




