ロンドン日記 その4

今週はスコットランド独立を問う住民投票が木曜日にある。独立したら本社をスコットランドから撤退させるとか、物価が上がるとか「脅し」をかけているように見える企業もけっこうある。とりあえず現地(といってもロンドンからだけど)で様子がうかがえるのが楽しみ。95年にケベック州がカナダからの独立を問う住民投票をしたときはアメリカにいたけど、どうしてそんなに独立したいのか私にはピンとこなかった。今はカリフォルニア州も六分割させたいという富裕層がいるし、「線の引きなおし」は最近の流行なのかな。そういえば昔、三重県でも経済圏が大阪に入る地域で電話番号の市外局番を、名古屋の05から始めるのではなくて、大阪の06から始めたいという運動があった記憶がある。

当たり前だけど、北米の英語しか知らない私はイギリス英語に驚いている。アメリカ英語とカナダ英語も多少違うのだけど、ある意味、カナダをクッションにしておいてよかったかもしれない。言葉だけじゃなくて物価の高さも。アメリカから直接来ていたらもっとショックは大きかったと思う。それでもロンドンの町中の店に「99P」と書いてあるのを見て「99ペソ」と言ってしまった。ほら、メキシコに近いカリフォルニア生活が長かったからさ、習慣でつい口走った。ペソじゃなくてペンスです。

ドルを口語でバックというように、ポンドを口語でクイッドという。
貸し部屋の看板は For rent じゃなくて To let
犬の綱は leash じゃなくて lead
フライドポテトが Fries じゃなくて Chips でポテチが Chips じゃなくて Crisps

ロンドンのパブは午後11時に閉店するところが多く、ドリンクのラストオーダーの時間になると、「カーン」とゴングを鳴らすところが多い。「カーン」が聞こえるとバーに行って、最後の一杯を注文する。恐ろしい。

この間、ケンジントン宮殿の前を通りかかったら、ユニオンジャックの旗がついたヘリコプターが飛び立つところだった。人だかりができていたので「ナニナニ?誰か有名な人?」と聞くと、「誰かはわからないけど、ロイヤル・ファミリーの中の誰かがじゃないかな?」という。急にテンションがあがり、ヘリコプターが飛び去るまで見てしまった。宮殿横の緑の芝生はヘリポートだったのね。ヘリの姿が見えなくなると、みんな散ってしまったけど、「別にロイヤル・ファミリーに興味ないんだけどさぁ」とか言いながら散っていく人が多くて面白かった。

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