私のお気に入りの毛糸屋では、読書好きも多く、編物の話をしていなければ本の話をする。その時に薦められた一冊。
1960年代、コンゴに居たアメリカ人宣教師(父)の家族の話なんだけど、まあその父が「アフリカを変えたい」という間違った認識を病的に強く持ったヤローでして。ワニがいっぱい泳いでいる川で「アフリカの子供たちを洗礼してあげたい」なんて真剣に思っているぐらい…
とばっちりはその妻と娘4人に降りかかり、この話の構成はその5人の女がそれぞれの視点から状況を語るというもの。5つの視点があれば、そのうち1つぐらいには感情移入できるというもの。でも、その逆もまた然り。一番物質的な長女が私は一番理解できたな。
これは日本でいう「女流作家」的な作品だった。だから毛糸屋で話題になったのかも。
聖書の話がいろいろ引き合いに出てくるので読むのに時間がかかったけど。poisonwoodって触ると皮膚がかぶれてしまう木のことで、本物のバイブルより、アフリカに実際に触れて痛い体験をしたことが「自分のバイブル」となっていろいろ学んだ女たち、ということかも。
次に薦められたのは The History of Love。翻訳者が主人公で、「アナタ向け」ということなんだそう。

