友達からもらった本。現役時代の桑田真澄は好きじゃなかったけど、引退後スポーツついて色々と意見している彼は面白い。今年初めスポーツにおける体罰が問題になったときに日本にいた私は、彼の体罰批判をテレビで知り気になっていたのでした。以前甲野善紀の著書で桑田が投球法改善のため甲野さんの指示を仰いだ話を読んだことがあり、まあその頃から気になる存在ではありました。でもPL学園時代から、体力、技術、考え方が人並みはずれていたとは、この本読んで初めて知りました。対談相手が平田さんという日本サッカーにとっては重要な人物なので、サッカーとの比較が読めるのも面白い。
監督なんていなくなって自分たちで野球は考えてできるし、考えながらやればこそ野球は面白い、と彼は言う。確かに野球(のようなスポーツ)は考えている時間がやたらと長いので、別に体が優れていなくてもそこそこできる。対戦相手を激しく罵倒するシーンも少なめで地味。私はそういうスポーツのほうが好きで、カナダに来てからはカーリング選手権を見るのも好き。
私は「ボールがバットに当たった!わーい!」と喜ぶ程度の弱小ソフトボール部に入部したのに3年後には県大会に出場したという経験があります。なぜそんなことになったのか不思議ですが、あまりにレベルが低過ぎて、ルールや戦略の基礎を先生やみんなと本を見ながら、いろんなバントの種類、走塁、盗塁、ランナー牽制方法を3年かけて知った結果なのかもしれません。桑田も言っているけど守備の選手がいないところにボールを打てばとりあえず出塁できるというスポーツなので、とりあえずボールをバットにあてることさえできたらそれでいい、というのも好都合のスポーツです。まあでも投手と捕手が9割カギを握るスポーツだから、そこだけは必要なんだけど。
タッチアップとか振り逃げなど高度なことになると「どうして?」と話し合い、野球好きが多かったので「昨日のナイターの7回裏の攻撃でXXXのシーンがあったけど、あれってどういうこと?」などと復習もしていました。決して体力や資質があったわけでもなく、雨が降ればイヤ、寒いとイヤ、暑いとイヤというかんじだったし顧問の先生のことを「気持ち悪い!」と言っていたので「絶対服従」もなし。人気のないスポーツだったので先輩の数が少なかったのもよかった。
でも普通の草野球的な策略が一切ないゲームは時間の無駄としか思えなくてすごく苦手。

