南欧での休暇から戻ってみると、トロントの夏はもうお終いというかんじで、肌寒く陽射の傾きもやや物悲しい。機内で読んだ新聞によれば、今年はエジプトを始めとする政情不安定な国でのバカンスを取りやめ、ポルトガル、スペイン、ギリシャに観光客が押し寄せたのだとか。私も例にもれず、です。
休暇前半はスペイン、後半はポルトガル。取り立てて行きたくもなかったマドリードへの飛行機のチケットを教授が買ったのが事の始まりで、マドリード、グラナダ、セビーリャ、そして空路リスポン経由でポルトに辿り着くという旅でした。マドリード・グラナダ間はスペイン鉄道 RENFE の新幹線 AVE に乗り、アンテケーラでローカル線に乗り換え。グラナダ・セビーリャはバスでしたが、どちらもちゃんと時刻どおりに運行していて利用しやすかった。
マドリードでは2020年の五輪招致のためのポスターをあちこちに見かけました。アトレチコ・マドリードのホームであるエスタディオ・ビセンテ・カルデロン付近を散歩中に、試合後の物々しい警備に遭遇。パトカー、騎馬隊、白バイが何台も出動して相手チームのサポーターたちを競技場からどこかに誘導している最中でした。あとレイナ・ソフィア美術館では5時間近くも絵を見てました。
グラナダはもちろんアルハンブラ宮殿尽くし。宿泊も宮殿横のパラドールに2泊。朝食はテラスでとり、谷を挟んでヘネラリーフェを眺めながらの美味しい朝ごはん!パラドール自体が15世紀に建てられた修道院で敷地内に遺跡もあります。教授は中庭で仕事。WiFi のシグナルが非常によかったので仕事しやすかったらしい。
食事が一番美味しかったのはセビーリャ。スパニッシュ・フュージョンの新しめのタパスの店を見つけた!ここで食べたものはすべて美味しく、ビールもほかの店よりずっとキンキンに冷やしてあってウンマかった。ワインが少なめなのが残念だったかも。ワインがかなり楽しめるという店に行ってみたら、人人人!人が教会前の広場にまで溢れ出て、みんなタバコ吸いながら立ち飲み!
でもでも… やっぱりポルトガルが一番楽しかった。素朴でのんびりしていて、地元民とゆっくり話しながら散策&探索を楽しめました。ポルトでは教授は仕事をしていたため、私は独りで楽しめたというのも大きいな。どんなに仲が良くても、旅の楽しみ方には微妙な違いがあるし。私は工芸品、アート、アンティークを眺めながら店の人たちとおしゃべりを楽しみ、最後に思い出の品を買うのが一番楽しい。そして、独りでドウロ河を遡るクルーズに参加して、何時間もぼんやりと景色を眺めていました。ピニャンという小さな村まで行ったので8時間近い船旅。おかげて船上でポルトガル人家族とルーマニア人の女の人と出会いました。帰りは電車。
まずはポルトガルのことから書いていこうかな。



