前回の帰郷でワイドビュー南紀に乗って三重県津市から和歌山県紀伊勝浦まで旅したときに中上健次の小説を思い出したので、今また読み返してみた。

一番最初に読んだとき、中上健次がどういう人でどういう小説家なのかほとんど知らないでいたけど、いろいろ知恵をつけてから読むとまた違う。会話が方言だからあのあたりの方言を知っていて音読できる人(私にでもできるかも。でもちょっと言葉が古いから練習が必要。夕べちょっとやってみた。)と、そうでない人とでも印象が変わるかもしれない。高校の国語の授業で先生が宮沢賢治の「あめゆきとてきてけんじゃ」をその方言の話者に頼んで録音したのを聞かせてくれたことがあって、ものすごく驚いたことがある。だから「岬」なんかもオーディオブックにしたほうが面白いかもね。とりあえずは地図を見ながら読むとなおいいと思う。

そういえば好きな作家は誰?なんていう話をする機会があっていろんな人の名前を挙げたけど、中上健次を挙げるのを忘れていた。作風的に「私も彼スキ!」と黄色い声をあげて女同士で本の貸し借りに至るかんじの作家じゃないから忘れてた。

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