ぷえるとりこ日記

友達が貸してくれた。

最後の最後まで崎子の行動が痛々しく感じれられて、キモイ!、キショイ!と叫びながら一気に読んで終わってしまったけど、それはこの本が出版された1964年という時代を2013年の物差で計っているからかもしれない。いや、それだけでもないな、きっと。社会経済的な差かも。ここに出てくる女子大生と私との社会経済的な格差。才女の背負い込みぶりがなんだかスゴイもん…崎子もジュリアも。世界を背負っている…

でも才女たちが痛々しく感じられるのは、周囲の男たちとの関係においてなんだよね。崎子のシンデレラ物語的な求愛の展開、ジュリアの見込みのある男を利用するという恋の展開、この2つの差が私にとっては一番の読みどころでした。どっちも「ブっ」と2013年のオンナは笑ってしまったのですが。ぷえるとりこが可哀想!

プエルトリコでの調査研修中の女のドラマを読みながら、私は自分が通った小さな私立女子大のことを思い出しました。女のドラマは健在だったよな。渦中にはいなかったけど学内のシェークスピア劇で主役の座を射止めるまでの影のウワサとか、美人で金持ちで才女っぽい子が槍玉にあげられていたよな…

有吉佐和子の本は、「華岡青洲の妻」、「紀ノ川」、「真砂屋お峰」なんかのほうが好みかな。

2 thoughts on “ぷえるとりこ日記”

  1. 有吉作品では「非色」がずっしり重く心に残っています。
    内容を鑑みるに、いまの日本では再版が難しいかもですね。
    「ぷえるとりこ日記」、ご紹介ありがとうございました。
    チェックさせていただきます。
    あと、この方が「いいとも!」のテレフォンショッキングに何回か出てたのを子供心に強烈に覚えてます。遅刻もしてましたね。

    Like

Leave a comment