福井県へドライブ

指摘を受け「にた遠足」その5。

家族が、福井県に行こうぜ。永平寺だな、東尋坊だな、いや越前ガニだろうが!ということで車でびゅーん。

北陸自動車道に乗る前、四日市の工業地帯を横切る。見慣れた風景なのですが、大人になり、ややガイジン目線で日本を見ている私には、住宅家屋が石油化学プラントに入り混じっていることが驚き。住宅(個人の土地)が先にあったのだろうと思いますが、何十年も経ってもなおここに住んでいるということは、この土地を売るのが難しいからここに住み続けるしかない人もいるのでは…? と察してみたり。

雪の積もった伊吹山、賤ヶ岳などの山々を見ながら、賤ヶ岳で戦ったのは誰と誰だったか、永平寺を開山したのは誰だったかなどの歴史トリビアで家族が盛り上がりつつも、答えがいまひとつ怪しい。正解を叩き出さずに「XXX だったかな?」という疑問文でキャッチボールをすることにより、尽きることのない会話が延々続くという妙技。しかし聞いているのもだんだん面倒になり、「永平寺に行けば誰が開山したか書いてある」と会話に冷や水をかけて終わらせてしまいました。

福井県に入ると「羽二重餅」の看板がやたらと目に付きます。ふわふわ柔らかな羽二重餅には「魔法の白い粉」がかかっていて、食すると洋服に粉が付いたり、食べながら喋ると粉がぷわっと吹き出したりします。お上品に食べるのが困難なおやつです。しかし、今回「けんけら」という黄な粉を固めたおひねりのようなお菓子に出会いました。私好みでおいしゅうございました。

永平寺の門前町に着くや、地元シニアの「駐車場はこちら!」と積極的ながらも嫌味ではない巧みな誘導でお土産屋さんの駐車場に止める。何か買えば駐車代はチャラとなる仕組み。

「ゆく年くる年」の影響で、永平寺はもっと厳かで凛としたイメージがありましたが、観光客が押しかけている昼間はそんなイメージはあまり感じられませんでした。でもサンフランシスコでお茶の稽古をしているお寺も同じ曹洞宗なので、薄いながらもつながりを感じました。

パッチワークと木魚

お参りを済ませ朱印ももらって、「越前ガニ食おうぜ!」と海へ。東尋坊にある店でカニを選んで、お刺身から雑炊まで作ってもらいました。たいへん美味しかったですが、箸休めとして出た昆布の佃煮が実にウマかったと意見が一致。東尋坊は自殺の名所なので、「最後の晩餐ははやりカニなのだろうか」などと思いを馳せる。私ならカニにがっつくファイトがあるなら自殺はしないと思う。そばとかにゅうめんとか軽めに済ませるな。

カニの刺身(透明感のある実)

カニの顔(正面)

東尋坊から山手のほうに振り返ると、白い美しい山が!伊吹山を別の角度から見ているのかと思いきや「あれは白山だ」と。以前八ヶ岳に遊びに行ったとき、「八ヶ岳はどこ?」と騒いでいたら「八ヶ岳にいるから見えないのだ」と言われました。美しい山の頂は遠くから愛でるもんですよね。

帰りは土山のサービスエリアで休憩。さすがにこのあたり(滋賀県)だとサービスエリアのおみやげコーナーが京都の和菓子老舗の商品でひしめきあっておりました。それを見て「フン」と思いました。ワールドシリーズの常連チームを快く思わないのと同種の反骨精神の表れですね。

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