先週の金曜日のコネチカット州での銃撃事件以来、毎日毎日いろんなニュースを読んでいますが、ニュース番組で「さらに武装」を進めるような人の意見を聞くのがものすごく腹立たしいので記事を読むだけです。
アメリカの大学院に入るときに英文の小論文のテストがあり、そのときのお題が「銃規制についてあなたの考えを述べなさい」でした。私は銃規制賛成の立場をとって書きましたが、試験は、どちらの立場でも論旨がしっかりしていてきちんとした文章が書ければ通るはずなので、アメリカ憲法修正第二条を論拠に銃規制反対で大学院に入った学生もたくさんいたのかもしれません。
憲法修正第二条が諸悪の根源だとは思いますが、「護身」に関してアメリカは屁理屈を言う人が多過ぎます。以前勤めていた会社にはコロラド支社があったのですが、その支社で職場に拳銃を持ってきたほうが安心感があると言っている人がいました。メディアをクッションにそういう意見を聞くと腹立たしいだけですが、同僚がそんなことを言っていると愕然として何も言えません(ここで言い返さないところが日本人ぽいと人に言われているけど)。
知人のアメリカ人が、自分の赤ちゃんを乗せた車を時速60マイル制限の高速道路で、時速85マイルでほかの車の間をぬうようにジクザグ走るので、「赤ちゃん乗せてる(私も乗っているし)し、危ないからスピード落として欲しい」と言うと、「高速道路での事故が多いから、なるべく高速道路にのっている時間を減らすのが、事故を避けるためにベストなんだよ」と反論されました。この人は MIT の博士号を持っている人だったのでそれを証明する数値もいっぱい浴びせてきました。私は後部座席で驚きのあまり何も言えず、シートベルトをぎゅっと握り締めていましたが、この発言は「自分は絶対に交通事故を起こさない、他人が事故を起こして自分に迷惑を掛ける」というのが前提になっていて、自分の運転技術への過信なのだな、と思いました。
とんでもない屁理屈ですよね。
男前のサンフランシスコ前市長(現職はカリフォルニア州副知事)は銃規制についてもどんどんとツイートを流しています。勇気のある人なんだなとやっぱり思います。
