昔飼っていた猫に天国からのお迎えがきました。94年にアメリカに引っ越してすぐに飼い出したので18年生きたことになるね。当時日本で自分の子供を「悪魔」と名付けた親がいて話題になっていたので、「アクマ」という名前をこの猫に付けましたが、人なつっこくて運動神経が悪くて悪魔的な要素はありませんでした。当時のカレと破局を迎えても、お互いに引越し続きだったので交代で猫の面倒を見てきて、カナダに引越してからは猫だけが唯一の接点と言うかんじでしたが、久しぶりに来た連絡が「お迎え」のお知らせでした。
オークランドのアニマルシェルターで、この猫ともう一匹どっちにするか迷っていたのですが、私は断然この「アクマ」が欲しく、「絶対にこの子がいい」と説得したのです。お知らせメールには「あの時この猫がいいって説得してくれてよかった」と書いてありました。そうなんです。「こんなナンの取柄もない猫、みたことない」とずーっと文句を言われていたのですが、あの平凡さが癒しの源でした。
すぐに車酔いする猫で、私と一緒に引越トラックに乗ってオークランドからマウンテンビューに行くとき、ダンバートンブリッジを渡っている真っ最中にゲロを私の膝の上で吐きました。運転中だったし、一旦停止禁止の橋の上でどうすることもできず、窓を開けたら、風に吹かれてゲロがビヨーンと糸を引いたのを覚えています。
18年ってほんの少し前のことのようにも思えるし、ものすごく昔のことにも思えるね。あの頃はまだピクサーがエマリーヴィルになかったし、ジャイアンツのホームも今の球場じゃなかったし、ベイブリッジの通行料が1ドルだった。
なんか一つの時代が終わったみたいな、そんな気分です。

一つの時代が終わったってなんか分かる。シェルターからもらってきた時の事からずーっと思い出して行くから同時に自分らの歴史を振り返る事にもなるんだよね。サンノゼ時代なんて随分昔なのに、ぐあーーーっと大きな波がくるみたいに記憶が押し寄せてくる。
何ていうかうまく言えないけど、猫が死んじゃった時期、重なったね。
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私の今回の場合は、アクマとミチの間にも猫を3匹飼っていたので、自分で予想していたよりは小波だったよ。動揺しないで童謡みたいななつかしさ。
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