夕べは Artful Dodger でのんびりと酒をチビチビ飲みながら編物にいそしんでおりました。肌寒くなると、ここの店はたいへん居心地よろしく閑散としていて、酒一杯で、定規でセーターの寸法計ったり、ハサミで糸始末したりなど、好きしたい放題できる店です。客筋は若者から老人まで幅広く、常連の独り者のオッサンたちがカウンターでウダウダするのもよし、読書するのもよし、と気ままなのもよいのですが、ドラマが繰り広げられるのが、たまにキズ、というかあはれであります。以前、近所の人がここで、オレは金融スキャンダルを起こして逃亡生活したことある、と大きな風呂敷を広げているのに出くわしたこともありますが、後で LinkedIn をチェックしたら、やっぱりウソでした。デジタルエイジはウソつけないけど、嘘ぶっこいてもいいよ、ここだけなら!みたいな優しさがここには残っていると思います。
夕べは、ビールをピッチャーで飲み逃げした若者がおりまして、二回目ということで、警察登場。といっても、本人は逃げ去った後でしたが。この辺の店は、飲み逃げが多いように思います。人通りが激しいところに、パティオを出しているからだと思うのですが。別の店の人も、飲み代百ドルを取り立てるため、ブロア通りまで追っかけた、と言っていましたから。
でも、夕べは店は女のバーテンダーだけだったようで、彼女が一人で取り仕切っており、客のドリンク用意しつつも警察と対応と、非常に忙しそうでした。グラスじゃなくてピッチャーでやられたと、しかも二回目だ、とキレておりました。
私は常連客ですが、別に店の人たちと交流はなく、人の話を盗み聞きしてはブログっているだけです。ここもややシャレっ気を見せ始めていているような気がしないでもないですが、まだフラットパネルのテレビがなくて CRT のテレビを壁に埋め込んでちょろまかしていますが、音楽もよいので通っています。
