引越完了

晴れてようやくサンフランシスコの倉庫から荷物をすべてトロントに持ち込みました。今回の引越のカギは「倉庫のいらないもの捨ててくれること」と茶道具を壊さずに運搬してくれることでした。それで某日系引越屋を頼んだのですが。

仕事は丁寧。アメリカ生活の長い私からみると「バカ」はつけてもいいわね、と思うぐらい。サービス満点。当然それは価格に反映されています。

でも値段に関して言えば、日系は外国と日本の間の荷物運搬に強いわけですね。北米と日本の間は定期便を飛ばしているから小さい個人の荷物ならそれに乗せて安く運ぶ手立てがある。でも日本以外の国の間の移動となるとそういうわけにはいかないので高くなる。(以上請売り)

アメリカ引越業者は完全分業のもようで、見積くれた会社と実際に荷受と運搬する人と、行き先地の通関と運搬やる人が、別々みたいです。車を送ったときがそうだった。だから何かあったとき「誰に言えばいいの!?」ということになるんだと思います。今回見積取る段階で、アメリカの業者は電話一本で迅速、ザックリ、メールで PDF ファイル送ってきて、「これでよかったら電話ちょうだい」と。日系は「実際に倉庫に行ってお荷物みせていただかないと、はっきりしたことは申し上げられませんので…」、「いや、でも1000なのか10000なのかぐらいは言ってください」と言うと、「あくまでも概算ですがー」と。

そのアメリカのほうは、ざっくりすぎて後で追加請求もあるっていうウワサとか、荷物紛失が頻繁にある、というウワサがある。「絶対にそういうのあるよな」とは思うけど、私の周囲でカナダとアメリカ間の引越をしている人が多いのですが、そういう実話を聞いたことはまだない。でも「割と名の知れた引越し業者がよいよ」とは言われた。

ところで、カナダは代理人による通関手続きができず本人立会いなのですが、それがとても不便で… 通関のあるところは辺鄙なところにあって車でないと行くのが大変。しかも荷物が国境越えて通関所に届くと、24時間以内に立会いに行かなければ荷物保管料取られる。こんな日に限って、私は自分の車が使えず、電車とタクシーで通関のところに行くのに往復で100ドルも使ってしまいました。しかもー、通関の役人が聞いてくることはとても簡単なことで、質問の内容というよりは、「本人がわざわざ出向いてくることに意義がある」というテのものでした。

アメリカからの荷物は比較的少量だったので、いろんなトラックに積み替えられてきたのだと思うんですが、通関にたどりつくまで1週間ぐらい「明日かもしれません。明日の午後あけておいてください。」というヤリトリがあって、「今日着ました。今日の午後着て下さい。」と結局は突然言われるんです。私家で仕事しているからこれに対処できるけど、会社勤めしている人には大変迷惑なことです。

でも、茶道具も絵も、手芸道具も、大切にしていたものは全部届きました。「これは私の永久保存版だわ」と最後の最後まで手放せなかった CD もどどーんと届いたのですが、我が家には CD プレーヤーがないかも、です。パソコンにも。引越するときプレーヤーは捨てたんだよね。どーしよー。

でも今回しみじみ思いました。音楽も本も、もう電子版を買えば、引越で苦労しないよね。運賃も保険も掛けなくていいし。それに土地が高い町に住んでいる人には「スペース」って高くつくもんね。編み物の本もさ、ラベリにコンテンツがどんどん増えればいらないし。

というわけで、最近私は「隙間時間」にいろんなものをスキャンして Dropbox に保存しまくっています。そのうち Dropbox に金払うことになりますが。

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