Queen West は Parkdale にある The Cadillac Lounge。キャデラックという名前と店構えから察することができるような店ですが (オサレな場所ではない)、私はこういう店がとても好きです。店内は当然キャデラックの車の一部が内装に使われてるし、エルビスのポスターがびっしりだし。
昨日、教授と散歩していたところ、午後3時半という「おやつの時間」に「ビールが飲みたい」というので、キャデラック ラウンジへ。
あれ… !?!?
店内に一歩踏み込むや、雰囲気がいつもと違う。
老人ばっかり。しかもハンパじゃない老人ぶり。ライフサポートつけてるおじいさんが車椅子に乗ってるし。孫にメシを食わせているおばあちゃんがいるし。
それに、フロアで体が動く老人たちが踊ってる!!!
音楽は 50s、60s で、ライブ。この時代としてはテンポの速い音楽でも遅く聞こえる。でも、客(老人に合わせて)スローナンバーが多い。バンドの人も60歳は軽くいってる感じ。
いや~、びっくりしたけど、店の人に聞いたら、「あ、毎週土曜日いっつもこの人たち来てるよ」って。土曜日の午後3時ぐらいからよ、みなさん!!5時には終わるので早めに来てね。
北米にはシニアの遊び場がすごく少ないと思っていたけど、そんなことないのかも。ホラ、日本だとシニアが遊べる場所がたくさんあるでしょう?寺とか。
もう私はすっかり、この偶然の行き合わせに喜んでしまって、おじいちゃんおばあちゃんたちを観察してましたわよ。スローナンバーでカップルが抱擁しあいながら踊ってたり(おなかが邪魔そう!腕が長くないと抱擁できない)、動ける範囲で音楽に合わせて踊ってたり(足はあんまりだけど、指ぱっちんを連発させてる)、おばあちゃん同士で踊ったりしてる。踊ってない人は、テーブルでビール飲みながら黙って座ってる。80歳ぐらいに見えるおじいさんが独りでピッチャーでビールを飲んでいて、ずっと黙ってる。
「もう話すことはないんだよ。それに、あんなに年をとったら健康に気を遣う必要もないから、ピッチャーでビール飲んでも平気なんだよ。」
って教授がするどいこと言う。
私たちもこんな感じで年取りたい。でもキャデラックラウンジに連れてってくれる人が必要。
5時になったらお迎えがいっぱい来てた。天国のお迎えじゃなくて、家族のお迎えね。
